She’s Mercedes meets Japan vol.4

photo/ 浜野智(glife) text&edit/石崎由子(uraku) navigator/田沢美亜(uraku)

Vol.4  埼玉 さいたま市大宮盆栽町から浦和へ
(旧中山道)後編 大宮氷川神社参道、
うなぎ小島屋、酒井甚四郎商店

日本各地に今も伝わるぬくもりのある手仕事や、受け継がれてきた確かな技を次世代へつなげて行こうと活動をしている「uraku」、彼女達が旅のみちみちで出会う日本の美しい風景や物、事、をメルセデスと共にみつめる旅紀行。女性2人ならではのゆったりとしたロードストーリーの行き着く先は・・・

さいたま市は美しい緑の町

緑豊かな盆栽町を後にした私達は、いつもどおり美味しいランチをいただこうと、今は同じさいたま市となった旧浦和市のほうへ、C 180 Cabriolet Sportsのダイヤモンドホワイトで進みます。中山道へ入る前に、大宮氷川神社の参道を通過してみることにしました。大宮氷川神社の参道はケヤキを中心としたおよそ700本ほどの大きな樹木が2キロメートルにわたって続く参道で、盆栽村から続く美しい緑の景観を、氷川神社の境内の森ととも構成しています。美しい緑にクランベリーレッドの内装がとても映えて気分も上々です。都心からほど近いため、今ではベットタウンとなった、さいたま市ですが、こんなにも緑に恵まれた土地であったことに驚きました。
ゆっくり歩ける道と、車の道が両方ならんであるので、車で通り過ぎても、車をとめて、お散歩しても、どちらでも楽しめる場所です。
さて、美しい参道をぬけてひとまず旧浦和市にある「うなぎ小島屋」へ向かいます。

湿地帯や沼地が多かった浦和

さいたま市南区、にある「うなぎ小島屋」さんは江戸時代から(推定200年ほど)
続く老舗うなぎ屋さんです。
その昔この辺りは沼や湿地帯がひろがっていたそうで、川魚やウナギなどが沢山とれたとのこと、浦和に老舗のうなぎ屋さんや川魚料理店が多いのもうなずけます。専務の小島さんが子供のころまで、すぐ近くには沼があったそうです。小島屋さんのある場所が少し高台になっている地形をみると、なんとなくその頃の様子がうかがえる様です。
お店にはいると目の前に大きな、まるで舞台の様な焼き場があり、そこでうなぎを紀州の備長炭で丁寧に焼いているのを見ることができます。大きなお店なので、板場、焼き場と分かれ、効率よく配置されています。大勢のスタッフが清々しい声掛けで、きびきび働く姿は、まさに江戸っ子の気概が感じられて、ちょっと身の心も引き締まる感じです。

私達が昼食をいただいた場所は離れの個室、日の光が優しく入り、手入れされたお庭もゆっくり眺められる落ち着いたお部屋でした。
いただいたのは、もちろんうな重、それに鯉のあらい、うなぎの白焼き、厚焼き卵、鯉のあらいはこんなに臭みがなくサラッとしたのは初めてというほどのおいしさです。
うなぎの白焼きは、外身はぱりっと香ばしくなか身をふわっと焼き上げていて、他では味わった事の無い食感が魅力的です。
現在、この辺ではうなぎは取れなくなってしまったので、九州の鹿児島や浜松から新鮮な、うなぎを仕入れているのだそうです。うなぎは肉厚でふわっとした食感で、秘伝のタレがマッチしていて絶品です。またもう一度訪れたくなってしまう味です。

「伝統はただ守るだけでなく、築いていかなければいけない」

おいしいうなぎをおなかに入れて落ち着いた後は、お土産を探しに浦和の市街地へ向かいます。つぎに訪れたのはさいたま市浦和区にある奈良漬の老舗「酒井甚四郎商店」です。旧中山道沿いにあるこのお店は明治初期に開業し150年近く続く老舗です。
開業当初お酒と故郷三重の特産物を販売するお店でしたが、仕入れ先の酒屋さんにすすめられ、奈良漬けの製造販売を始め、専門店へと移行していき、宮内省へも献上するほど商品力を高めていかれました。
奈良漬けは奈良時代にその製造方法が確立した漬け物で、奈良だけではなく広く様々な土地ですこしずつその土地の風土に合わせて手法が異なるそうです。
「酒井甚四郎商店」の奈良漬けも独自で開発した手法でつくられていて、「酒井の奈良漬け」の商標を取られているそうです。
「酒井甚四郎商店」では契約農家とのこだわりの素材をじっくり時間と手間ををかけて加工されています。私達が訪れた秋ごろに取れた野菜は、まず塩漬けし、4回にもわたる酒粕漬けをおこない、お中元の頃にやっと店頭へ並ぶのだそうです。
深みのある味わいはこの手間と時間から生まれてくるのです。

お店には沢山の奈良漬が並んでいてちょっと迷ってしまいますので、「酒井甚四郎商店」の5代目にいろいろと説明していただき、試食させていただきました。スタンダードな奈良漬けから、食べやすくきざまれた物や、辛みを加えた物、金山寺味噌を加えた物など、様々なバラエティーとアイデアに溢れていて、そのうえ美味しくて、選ぶのが大変なぐらいです。「伝統はただ守るだけでなく、築いていかなければいけない」と語るその思いが、商品達にあらわれているようです。
都市化が進み、町の様子が変わって行く様にあわせて、加工のシステムや、商品を変化させ、また気候の変動に合わせて加工の工程も変化させ、と一見変わらないように見せる事は、絶えず変わって行く事なのだと改めて実感しました。

うなぎ小島屋

店舗データ

うなぎ小島屋
埼玉県さいたま市南区太田窪2166
tel:048-882-1382
http://www.unagi-kojimaya.jp/
定休日:毎週月曜日 月曜日が祭日の場合翌日になります
営業時間:平日昼席:11:00~15:00(15:00ラストオーダー)
     平日夜席:17:00~21:00(19:00ラストオーダー)
     土曜、日曜、祭日:11:00~21:00(19:30ラストオーダー)
専用駐車場はございます

酒井甚四郎商店

店舗データ

酒井甚四郎商店
埼玉県さいたま市浦和区仲町2-4-23
tel:048-822-2110
http://sakaijinshiro.com/index.html
定休日:毎月 水曜日 
営業時間:9:00~18:30
専用駐車場はございませんのでお近くの駐車場をお使いください。

<urakuプロフィール>  http://urakutokyo.com/
ファッション誌や広告などで活躍中のモデル田沢美亜(たざわみあ)とTOKYO DRESS などのプレスやアパレルブランドのディレクションを務める石崎由子(いしざきゆうこ)の2人で立ち上げたユニット。
日本各地に残るぬくもりある手仕事や確かな技、それら日本人が大切にしてきた美意識や心を現代の生活や次世代に残し伝えていく事を目的にしています。またそこから海外への発信、架け橋になるようにと活動を続けています。

<Special Thanks>
PON MEGANE URAWA:Sunglass

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