

メルセデス・ベンツの歴史を彩る大きな転機には、いつも「女性」の存在があった。
自動車の父、カール・ベンツが自動車に関する特許を取得したのは1886年のこと。ただ、馬車全盛のこの時代には自動車は「発明品」でしかなかった。この「発明品」を「実用品」の地位へと押し上げたのは、カールの妻、ベルタ・ベンツだった。
彼女はドライバーとメカニック、広報の三役を担い、夫に内緒で二人の息子を乗せ、世界初の長距離自動車旅行を成し遂げた。この功績が、彼女の夫と自動車の可能性を世に広める原動力となった。ベルタ・ベンツは新しい産業とテクノロジーの発展に寄与し、現在のメルセデス・ベンツの成功への道を築いたのだ。
メルセデス・ベンツの存在をさらに知らしめるきっかけとなったのが、メルセデス・ブランドの記念すべき最初のモデル“メルセデス 35PS”の活躍だった。このモデルはオーストリアの大富豪エミール・イエリネックがダイムラー社に製作を依頼し、彼の愛娘の名が冠せられたクルマだ。「好きになってもらい愛してもらうには、クルマは女性の名前でなければならない」という考えのもと名付けられたメルセデス 35PSは、エントリーした多くのレースで優勝を収め、レースシーンにその名を轟かせた。
誕生と普及の節目にメルセデス・ベンツを支えたのは女性であり、メルセデス・ベンツも女性の活躍に寄り添ってきた。
「She’s Mercedes」はその活動の一環として、皆さんに、心が豊かになるトピックスやニュースをお届けしていく。
自分の「道」を走る楽しさを、すべての女性たちに伝えたい。
その先にある新しい出会いを、メルセデスと。