
「シマイ」の名の通り、二人の姉妹が営むパン屋。姉の大久保真紀子さんは、富ヶ谷の名店「ルヴァン」で修行した経験があり、店内で培養した天然酵母を使ってがっちりと素朴なハード系パンを焼く。いっぽう、妹の三浦有紀子さんはパン酵母(イースト)を使い、池田さん曰く「建築のような、芸術作品のような」、白くてきめ細かく、エッジが立ったスタイリッシュな食パンを焼く。真逆の個性をもちながら、一緒に食べても素晴らしいハーモニーを生み出すので、『パンラボ』主宰・池田浩明さんはここに来ると必ずお二人それぞれのパンを買って帰るのだそう。「おいしさはもちろん、食べていると気持ちまで癒される、いわばスピリチュアルなパンです」。お客さまにおいしくて自然なものを届けたい、という熱い思いで結ばれた姉妹のパンには、遠方から買いに来るファンも多いのだとか。「インテリアも素敵で、二人の醸し出す空気に癒される。わざわざ出かけて行く価値のある店です」(池田さん)