She’s Mercedes meets Japan / Vol.14

静岡県 熱海市(東海道)中編 THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海

熱海らしさ溢れる、ラグジュアリーな癒しのホテル

日本各地に伝わる手仕事や受け継がれてきた技を次世代へ伝えようと、活動をしている「uraku」の旅紀行。今回は東海道を進み、温泉地として有名な静岡県熱海市への旅、中編です。ゆったりと心安らぐ宿へ訪れます。

photo/ 濱野智(glife)
text&edit/石崎由子(uraku)
navigator/田沢美亜(uraku)

相模湾が一望できる宿

こだわりの干物を作り続ける「釜鶴ひもの店」さんを後にし、今日のお宿へと車を走らせます。熱海市街地から海辺の方へ進み、温泉旅館が立ち並ぶ場所よりも少し自然が多い、小高い場所に次の目的地「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海」さんはあります。今回は食事もおいしいこのホテルでの時間を十分に堪能しようと、チェックイン可能な時間がきたら早々に訪れることにして、車を走らせます。
前回に引き続き車は、E 200 Cabriolet Sport、カラーはダイヤモンドホワイトです。癒しの旅にピッタリな爽快なオープンカーは、乗り心地と走りの軽やかさも抜群で、坂道をぐんぐん登ります。
「ひらまつ」と言えばラグジュアリーで満足感の高いレストランで有名です。その会社が運営するこだわりのリゾートホテルということで、期待は高まります。
高台に上りきったところ、相模湾が一望できる場所の手入れの行き届いた美しい緑の中に、和風な門構えが見えてきました。

熱海の良さを最大限に生かしたこだわり空間

入り口に入ると、女将さんがお出迎えしてくださいます。和装のイメージを抱いていたのですが、ワンピース姿で、気さくな笑顔が美しい女将さんです。
重厚な木造平屋の数寄屋造りの建物を入っていくと、置かれている家具や美術品など、良い感じで和と洋を織り交ぜられていて、センスの良さを感じます。
車を置いて案内されたラウンジで、まずはチェックインの手続きをしながら、ウェルカムドリンクをいただきます。高台に建てられているので、ここから眺める相模湾は本当に素晴らしい景色でした。
このまま、眺めの良いテラスに出て、美しい女将さんにホテルのお話を少し伺うことにしました。
「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海」さんは2年前にオープンしました。
もともとは別荘だった数寄屋造りの建物を増改築して客室を増やして作られています。広い敷地に、ゆったりと建てられていて、ゆっくりとした時間が流れています。メインの建物は数寄屋造りの第一人者、あの金閣寺のお茶室なども手掛けていらっしゃる木下孝一棟梁とのこと、素晴らしい造りがホテルの見所の一つとなっています。
この建物に合わせて手入れされた、お庭やエントランスの木々たちも美しく、訪れる私たちを包み込むような空間を演出しています。
この素敵な空間に、井上有一の書や、ジョアン・ミロ、片岡球子などのアートと、フィンユールの家具やアンティークの家具などが絶妙なバランスで置かれていて、美術館のような雰囲気も味わえるところも魅力です。アートも楽しめ、都会から離れてゆったりと過ごすために、美しい景色と過ごしやすく美しい空間、そしてお料理を堪能できるように、温泉地熱海の良いところを生かして創られた、こだわりの「場所」なのだと感じました。

のんびりと優雅な空気が漂うお部屋

さて、お部屋を見ながらのんびりお話をということで、本日宿泊させていただくお部屋へ移動します。
女性2名にぴったりな優雅なお部屋で、ここからも、先ほどダイニングから見た美しい相模湾の眺めが一望できます。どのお部屋からも海の眺めは絶景なのだそうです。お部屋の中にお風呂があり、こちらは熱海温泉を使用していて、湯船に入ってゆっくり過ごせるようになっています。寝具やベッドもこだわりのものを使用しているそうで、宿泊された方からの問い合わせが多いそうです。今夜の睡眠が楽しみです。
お部屋にもアートが飾られていて、決して華美でなくさりげないラグジュアリー感が気持ちをゆったりと優雅にしてくれます。
やはり、一度訪れるとリピートされる方が多いようで、意外なことに車でなく電車で来られる方も多いとのこと、熱海地域を取り巻く交通事情の良さを感じます。
「お客様が何を求めてこの場所を選んでくださったのかを早く感じ取れるよう、対話や観察をしっかりしています」と女将がこの場所で働く上で大切にしていることを語ってくださいました。この細かな心配りが、この場所全体の心地良さを、さらに大きくしているのだなと思います。
さて、お部屋で少しゆっくりしたら、今度はお楽しみの食事の時間です。

熱海ならではの癒しを

夕日が沈む前、まだ少し明るい頃(訪れた時は秋です)から、お楽しみのディナーのスタートです。
季節に合わせた旬な食材を使ったフランス料理は、とにかく前菜からメイン、デザートまで、味はもちろんなのですが、五感に訴えかけるような様々な細工があり「楽しい」と感じるお食事でした。
食事のあとにシェフの三浦さんにお話を少しだけ伺うことにしました。
三浦さんは2年前のオープンの時からこちらにいらっしゃるそうで、その前もひらまつのレストランで腕をふるっていらっしゃったのだそうです。
三浦さんのお料理は、見た目に美しく口に入れると様々な食感が楽しめたり、味も美味しいだけでなく、まるで香水のように始めと終わりの風味が変わったりと、まさに美味しく楽しいお料理で、組み合わせのセンスも本当に抜群です。明日の朝食も、また違った楽しみが味わえるのかなと期待が高まります。
三浦さんが作る料理の食材は、この熱海という場所でしかできない地産地消ということにこだわり、真鶴、網代、伊東などの市場を朝から廻り、その季節の良いものを買い付けたり、近隣のこだわりの農家さんの野菜などを契約されたりしていらっしゃいます。
買い付けたものを車に積んでホテルに向かう道すがら、あれやこれやといつも考えていらっしゃるそうです。
東京にいた頃より生産者さんが身近に感じられるようになったそうで、こだわりの食材を作る生産者さんとお客様の良い架け橋ができたらとの思いが以前より、一層強くなったそうです。
食事が終わる頃は、日も沈み辺りはすっかり暗くなっていました。この日はちょうど満月なので、目の前に広がる水平線をゆっくり眺め、月の出を堪能しました。
お風呂に入りながらこの光景も見えたりするそうです。
伝統的な数奇屋造りである和のスタイルと、洋の品々や、食事を絶妙に合わせた美しいく、安らげる空間、「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海」さんは、熱海という土地が長らく伝えた、癒しの場所を「今」のスタイルにのせて私たちに伝えてくれるのでは、と目を見張るような美しい月の眺めを見ながら考えていました。

 

店舗データ

THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海

THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海

〒413-0033 静岡県熱海市熱海1993-237
tel: 0557-52-3301
http://hiramatsuhotels.com/atami/

 
<urakuプロフィール>  http://urakutokyo.com/
ファッション誌や広告などで活躍中のモデル田沢美亜(たざわみあ)とTOKYO DRESS などのプレスやアパレルブランドのディレクションを務める石崎由子(いしざきゆうこ)の2人で立ち上げたユニット。
日本各地に残るぬくもりある手仕事や確かな技、それら日本人が大切にしてきた美意識や心を現代の生活や次世代に残し伝えていく事を目的にしています。またそこから海外への発信、架け橋になるようにと活動を続けています。

<Special Thanks>
ne Quittez pas:Dress
Continuer:Sunglass

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