Interview

クルマから生まれる曲がある──シンガーソングライター・斉藤和義が語る「空想型ドライブ」
「空想型ドライブ」をテーマにしたJ-WAVEのラジオ番組『Mercedes-Benz THE EXPERIENCE』。ゲストとして登場した斉藤和義が語る、クルマと音楽活動の密接な関係とは。
──斉藤さんがお好きなドライブコースはありますか?
斉藤 第三京浜が好きですね。レコーディングした後、曲のミックスの確認とかチェックのためにはクルマで聴くのが良くて、そういうチェックとかアルバムの曲順を考える時もクルマで音源を流しながら第三京浜から横浜方面に向かってベイブリッジ通ってグルっと回って都内に戻って、みたいなことをたまにやりますね。
──スタジオで聴くのとクルマの運転中に聴くのと、やっぱり違いますか?
斉藤 うん、違いますね。アルバムだと曲間とかね。クルマや街のノイズにかき消されたりして、曲と曲の間、もう2秒縮めていいな、逆にここもうちょっと空けようとか、そういう判断にもちょうどいいんですよね、クルマは。そして視覚的にいろんな情報がない、夜のほうが向いてる気がしますね。
──そのほか、旅先でのドライブなどで、印象に残っている景色はありますか?
斉藤 北海道の帯広に移動するときに、いかにも北海道っていう白樺の並木がずーっと続くところがあって、そこは結構印象的だったなぁ。もう20年ぐらい前、ツアーの移動中だったと思うけど。
──クルマの中で聴く音楽について教えてください。
斉藤 長距離だと、このアルバムをちゃんと聞こうと思って頭から通してずっと聴くことも多いですね。最近だと井上陽水さんのB面の曲だったり、マニアックな曲を集めた『GOLDEN BAD」のアルバム。これは地元の栃木に帰る時に聞いたかな。
──クルマの運転中に曲のアイディアが思い浮かぶことがありますか?
斉藤 ありますね。メロディーが浮かぶとICレコーダーとかスマートフォンに鼻歌を吹き込んで、それを後で楽器に置き換えて曲ができるパターンは結構多いですね。『I LOVE ME』ってアルバムの1曲目の『I Love Me』って曲のギターのリフはクルマで浮かびましたね。あと、『ベリー ベリー ストロング~アイネクライネ~』って曲もメロディーはクルマで作りましたね。
──どこをドライブしている時に思いついたか、覚えてらっしゃいますか?
斉藤 『I Love Me』は山中湖か河口湖のスタジオに行く途中の中央道で思い浮かびましたね。『ベリー ベリー ストロング~アイネクライネ~』は旧山手通りの鎗ヶ崎あたりのカーブの時に浮かんだことを覚えてますね。
──クルマを運転することが、ご自身のアーティスト活動にも影響を与えているんですね。
斉藤 そうですね、うん。
PROFILE

斉藤和義/Kazuyoshi Saito
1993年8月25日にシングル『僕の見たビートルズはTVの中』でデビュー。翌年にリリースされた『歩いて帰ろう』で一気に注目を集める。代表曲である『歌うたいのバラッド』『ウエディング・ソング』『ずっと好きだった』『やさしくなりたい』は様々なアーティストやファンに愛される楽曲となっている。自他共に認めるライブアーティストであり、弾き語りからバンドスタイルまで表現の幅は広い。
また自らの音楽活動に加え、様々なアーティストへの楽曲提供、プロデュース等も積極的に行っている。2011年には稀代のドラマー、中村達也とのロックバンド、MANNISH BOYSの活動もスタート。これまでに3枚のオリジナルアルバムを発表している。寺岡呼人、奥田⺠生、浜崎貴司、YO-KING、トータス松本と共に結成したカーリングシトーンズの一員として活動。
現在、20枚目のオリジナルアルバム『202020』、21枚目の『55 STONES』の2枚のアルバムをコンセプトにした全国ツアーを現在開催中。
■ニューアルバム『55 STONES』リリース
https://jvcmusic.lnk.to/55STONES
■KAZUYOSHI SAITO LIVE TOUR 2021 “202020 & 55 STONES”
https://tour.kazuyoshi-saito.com/2020/
5/16 OA プレイリスト
Mercedes-Benz THE EXPERIENCE

J-WAVE 81.3FM
ON AIR EVERY SUNDAY 21:00 -21:54
その時代、その場所で、どんな音楽を聴きたいか──時代を越えて、国境を越えて、ナビゲーターのスガ シカオが旅好き・音楽好きのゲストと共に音楽談義を繰り広げる、空想型ドライブプログラム。ドライブには切っても切り離せないラジオと音楽で、リスナーのカーライフをより豊かでワクワクするものに。