プレミアムセダンらしい存在感と扱いやすいサイズ感が共存する新型Eクラスならではの佇まいは、わずかに切れ上がった上下方向に薄いヘッドライトやダイヤモンドグリルを配した台形のラジエーターグリル、そして、「スポーツ」各モデルに標準装備としたAMGラインエクステリアとの相乗効果で一層スポーティなものに。ワイドかつダイナミックな印象を与える、新デザインのリアコンビネーションランプもセダンモデルの変更点だが、スリーポインテッドスターのボンネットマスコットを筆頭にラグジュアリーな雰囲気を漂わすE 450 4MATIC エクスクルーシブの設定も注目ポイントになるだろう。
Eクラスには初採用となる対話型インフォテインメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)」は、従来の音声入力操作に加え、例えばVサインをかざすことでプリセットしたメニューを表示できるMBUXジェスチャーコントロールを導入。また、ナビゲーション画面の一部に映しだした車両前方の景色に進行方向矢印を表示する、日本で販売される乗用車では初*のAR(Augmented Reality = 拡張現実)ナビゲーションの採用も大きなトピックだ。(*2020年9月時点。自社調べ)
そうした最新機能をモダンに包み込むインテリアでは、3本のツインスポークタイプを「スポーツ」各モデルとメルセデスAMG各モデルに、E 450 4MATIC エクスクルーシブにはスポークをブラックアウトした新世代ステアリングホイールをそれぞれに採用。多彩な機能操作を手元で完結できる利便性はそのまま、さらに洗練された印象を獲得している。ドライバーがステアリングホイールを握っているかを判定する仕組みを静電容量式センサーに刷新したことで、タッチコントロールボタンへの接触やステアリングホイールにかかるトルクが不要となり、ディスタンスアシスト・ディストロニック使用時の快適性が大きく増している点も見逃せない。
そのディスタンスアシスト・ディストロニックを含む安全運転支援システム「インテリジェントドライブ」は当然、すべてのモデルに標準装備。交差点右折時の対向車検知、停車時にドアを開けようとした際に歩行者や自転車が後方から接近してくる場合の警告機能を追加した、最新バージョンとなっている。もちろん、24時間緊急通報サービスをはじめとするテレマティクスサービス「Mercedes me connect」も標準設定だ。
ラインアップは、1.5ℓ直列4気筒ターボエンジン+BSGのE 200 スポーツ/E 200 スポーツ 4MATIC、2ℓ直列4気筒ディーゼルターボエンジンのE 220 d、2ℓ直列4気筒ターボエンジンのE 300 スポーツ、3ℓ直列6気筒ターボエンジン+ISGのE 450 4MATIC エクスクルーシブをセダンとステーションワゴンに設定したほか、セダンには、乗用車では日本で唯一のクリーンディーゼルとプラグインハイブリッドを組み合わせたE 350 de スポーツ、CHAdeMO対応のE 350 e スポーツ、ステーションワゴンにはクロスオーバーSUVのE 220 d 4MATIC オールテレインも用意。ともにセダンとステーションワゴンを選べるメルセデスAMG E 53 4MATIC+、メルセデスAMG E 63 S 4MATIC+のAMGモデルも含め、豊富なラインアップもEクラスらしいといえる。
常に革新的な技術を採り入れ、プレミアムセダンの指標とされてきた立ち位置は今日も揺るがない。