
2014年の発表以来、実に6年ぶりのフルモデルチェンジとなる新型GLA。SUVならではの4MATICを採用し、トルクフルで静粛性に長けた2ℓ直列4気筒ディーゼルターボエンジン(150PS/320N・m)を搭載する、GLA 200 d 4MATICをラインアップ。前後140㎜の調整幅をもつ後席のレッグスペースが従来比+116㎜(標準状態)となっているのをはじめ、高くなった車高により車内空間全体が拡大。全方位の視認性や乗降性が大幅に向上しているのがポイントだ。
もちろん、“メルセデスSUV”の特徴を散りばめたエクステリアは、初代GLAのセリングポイントであるスタイリッシュさをキープしており、なだらかな曲線を描くルーフラインや上下方向にスリムなサイドウインドウが織りなす都会的なフォルムは、GLAの個性を再び強く印象づけることだろう。

一方で、ブランニューモデルとして新しく加わったGLBいちばんの特徴は、垂直に切り立ったフロント&リアエンドやヘッドライト形状のデザイン処理に見られる、Gクラスからインスピレーションを受けたスクエアなフォルムだろう。パワードームを備えたボンネットや2分割型のリアコンビネーションランプなど、“メルセデスSUV”共通の逞しいエッセンスを纏うのはもちろん、フロントのアンダーガードやボディサイド下部を保護するプロテクターといったアイテムを標準装備するのも、GLBが本格SUVに位置づけられていることの証しだ。
スクエアなフォルムはユーティリティにも活かされており、コンパクトクラスでありながら2829㎜の長いホイールベース(欧州参考値)が7人乗車を実現。60:40分割と前後140㎜の調整ができる2列目シートと、格納可能な3列目シートにはシートベルトテンショナー&ベルトフォースリミッター付きシートベルト(2列目中央席を除く)と、モバイル端末充電用のUSB Type-Cポートを各列2つずつ装備している。十分な積載量を確保したラゲッジルームには小物入れやバッグ用フックを設けるなど、利便性を高める配慮も抜かりない。
GLBのラインアップは2ℓ直列4気筒ディーゼルターボエンジン(150PS/320N・m)のGLB 200 dと、2ℓ直列4気筒ターボエンジン(224PS/350N・m)のGLB 250 4MATIC スポーツの2モデル。4MATICは「ECO/コンフォート」では前80:後20、「スポーツ」では前70:後30、「オフロード」では前50:後50と、ダイナミックセレクトの選択モードによって決まるトルク配分を基本に、走行状況に応じた最適な配分調整も行うことで、常に安定感と安心感のある走りを実現するものとしているが、これは新型GLAも共通だ。
対話型インフォテインメントシステムの「MBUX」、テレマティクスサービスの「Mercedes me connect」、Sクラスと同等の安全運転支援システムしかり、リアバンパー下部に足を差し入れてテールゲートを開閉できる「EASY-PACK自動開閉式テールゲート」も標準装備するなど、機能も装備も充実の新型GLAとGLB。コンパクトなボディから溢れ出さんばかりの魅力をぜひ、実際に確かめてほしい。