1947年に登場したW 136/191以降、時代を先取りする技術を採り入れながら進化してきたE クラスは、現行モデルでも最先端のテクノロジーによって高いレベルの安全性と快適性の両立を実現。今回の新エンジン導入は、常に進化を止めない姿勢の表れといえる。
E 200 アバンギャルドおよびE 200 4MATIC アバンギャルドは、184PS/300N・mを発生させる2.0ℓ直列4気筒ターボエンジンM274から、BSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)と48V電気システムを搭載した1.5ℓ直列4気筒ターボエンジンM264に置き換えられた。
単体で184PS/280N・mを発生するこのM264エンジンはツインスクロールターボチャージャーに加え、可変バルブタイミングのCAMTORONIC(カムトロニック)を搭載。エンジン内部の摩擦低減を目的とした独自のシリンダー形状が、メルセデス・ベンツが特許を持つCONICSHAPE(コニックシェイプ)加工によって実現されている点も興味深いが、端的な特徴はやはり、BSGと48V電気システムが実現する高効率、高性能化という点に尽きるだろう。
さらに、ベルトを介してクランクシャフトと接続される、スターターとジェネレーターを兼ねるモーター、「BSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)」と「48V電気システム」は、回生ブレーキ等により発電した電気を約1kWhのリチウムイオン電池に蓄電し、振動の少ないエンジン始動、滑らかで力強い加速、素早いギアシフトなどの必要に応じて、最大トルク160N・m*1の動力補助を行い、燃費低減効果だけでなく、パワートレインの総合性能を引き上げる。また、ウォーターポンプが電動化され、冷却能力を必要に応じて最適に調整することができるようになったことで、さらに効率化されている。
*1: モーター単体ではなくクランクシャフトに作用するトルク
同じくツインスクロールターボチャージャーやCAMTORONICを採用するM264エンジンでも、E 300 アバンギャルド スポーツが搭載するのは排気量が2.0ℓなのがポイント。バトンを引き継ぐことになる従来のE 250との比較では、最高出力が+47PSの258PS、最大トルクが+20N・mの370N・mと、あらゆるシチュエーションでゆとりあるスペックが与えられている。
E 200 アバンギャルド/E 200 4MATIC アバンギャルド、E 300 アバンギャルド スポーツともにセダンとステーションワゴンをラインアップ追加。クーペやカブリオレの選択肢もあるE クラスの幅広いラインナップなら、あなたに最適の1台が見つかるに違いない。