ハッチバックのAクラスを皮切りに、続々とバリエーションを増やしているメルセデスのコンパクトモデル。対話型インフォテインメントシステム「MBUX」やSクラスと同等の安全運転支援システムの採用など、いずれも充実した装備の採用が好評を得ているが、コンパクトモデルでは唯一のセダンとなるAクラスセダンもそれは同様だ。
Aクラスのもつ若々しさとセダンボディならではのフォーマル感、そして、取り回し性に優れるコンパクトなサイズが特徴のAクラスセダンに、今回、新しく設定したのは、CクラスやEクラスなどで実績あるクリーンディーゼルエンジン搭載のA 200 d セダン。
シリンダーウォールにスチールカーボン材を溶射することで摩擦を低減するNANOSLIDE®加工をはじめ、エンジン本体の小型軽量化にも注力した2ℓ直列4気筒ディーゼルターボエンジンは、低振動と高い静粛性の両立のみならず、排出ガスのクリーンさも特徴。排出ガス処理用のSCR(選択触媒還元)と余剰アンモニアを処理するASC(アンモニアスリップ触媒)を増設することで、ヨーロッパのEURO6d規制、実路走行試験のステージ2RDE規制を施行前にクリアする環境性能を実現しているのだ。
きめ細やかに変速を行う8G-DCT(8速デュアルクラッチトランスミッション)との組み合わせによる省燃費性はもちろん、コンパクトなボディにゆとりある走りをもたらす150PSの最高出力と320N・mの最大トルク。最新クリーンディーゼルエンジンを搭載するA 200 d セダンの登場は、Aクラスセダンという選択の魅力を高めるものになるだろう。