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R107(560SL)1987年式

Photo:Yoichi Onoda
Words:Yusuke Aoki

フルオープンへのこだわりをもって人気を不動のものにした飛躍のイメージリーダー。

R107の登場は初代300SL以来守りつづけてきた直列6気筒モデルとの決別を意味し、それ以降のSLの代名詞となるV8エンジンを搭載した。そして排気量の増大にともなって、本来のSLの語源である“Sport Light”(軽量スポーツ)から“Super Luxury”(最上の高級)へ変容を遂げていった。登場した1971年当時は“オープンカー冬の時代”と呼ばれ、安全性における法規制により市場からオープンカーは次々と消えていく時代。その中でもメルセデスは「フルオープンでないSLなどSLとは呼べない」として新工法を駆使し、北米唯一フルオープンで新車登録できるオープンカーとしてマーケットでのプレゼンスを高めていく。そしてR107は3連メーターやオートエアコンなど機能的かつ先進的な仕様で、メルセデスの輝かしいイメージリーダーとなった。またデザイナー、ブルーノ・サッコによる角型ヘッドライトが横一直線につながったモダンなフロントフェイスは、18年の長きにわたってSLのトレードマークとして愛されてきた。この車両は1981年のマイナーチェンジを受けて、5リッターのV8エンジンが軽量アルミブロックに変更されたもの。R107の累計販売台数は18年で23万7000台におよび、モデル末期でも販売に陰りが見えなかったという。メルセデス永遠のラグジュアリーロードスターと言えるだろう。
 

※本車両に関するお問い合わせ
メルセデス・ベンツ浜松和田
 

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