今回、登場してくれたのはプレスの前田太志さん。大学時代のアルバイトから数えると、入社15年目。前田さんが名物プレスとして名を馳せるのはその仕事ぶりだけでなく、おいしいもの好き、料理好きとしての側面を持つから。「前田くんのメシは旨いんだよ」という話が巡り巡って、なぜか男性誌で料理の連載を持っていたこともあるという。

特に、「野外料理での段取りのうまさはすごい」と、会社の仲間からの声も多数。アウトドアイベントの出店時やプライベートキャンプでは、スタッフのために数十人分の料理を担当するとか。「材料を絶対に残すことなく、それぞれのおなかの状況を見て、いいタイミングで食べたいものを出してくれるんですよ」と、今回取材に同行していただいたBEAMSメンバーからも絶賛の声が上がっていた。
あるときはローストビーフ。あるときはきりりと冷えた蕎麦。どんなメニューにせよ、燃料と水が貴重な野外において、環境への負担やロスがないように段取りも実にスムーズ。そして老若男女、みんなの口にあうごはんを何品も作ってしまうのだ。
「僕の作るごはんって特別な食材や調味料も使わないですし、見た目もおしゃれでもなんでもない。グッチ裕三さん的なごはんですよ。めんつゆとかガンガン使いますし」と笑う前田さん。

料理を作り始めたのは?とうかがうと、「大学の頃、まかない目当てでバイトをしていた居酒屋です」と、なんとも意外な、庶民的なお返事。
しかし、その居酒屋が普通の居酒屋ではなかった。「大学のすぐそばにあった大きな店だったんですけど。アルバイトの厨房スタッフでも実力に応じて段階があって。最初は焼き場、炒め物のあおり場、揚げ場、最後は魚をさばくさし場。鯵の刺身もいけすに泳いでいる魚を網ですくってさばくんです。かんぱちとかけっこう大きな魚もさばいてました。僕も最初、大量のじゃがいもをむいて肉じゃがを作ったり、しょうがをすりおろしてタレを作って唐揚げ用の下味を鶏に仕込んだりしていたのが、2年ぐらいバイトして、最後はさし場まで行きました。
鯵のなめろうってあるじゃないですか。現役時代は2分足らずでさばけました」
限られた時間のなかで数十人の大勢のためのごはんを作り、しかも万人に受けいれられるもの。これが、どうやら前田さんの料理のベースになっているようだ。

さて、前田さんは普段はどんなカーライフを楽しんでいるのだろうか?
「実用性を重視します。サーフィンをするので荷物を多く乗せられる国産のSUVに乗っているんですけど。キャンプやフェスにも行くことも多く、けっこう長距離を走るので、とにかく楽に走れるというのも重視するポイントです。日帰りドライブでは、おいしいものを食べに行きますね。漁港に魚を食べに行ったり、宇都宮に餃子を食べに行ったり。運転っていいリフレッシュというか、気分転換になりますよね」
今日、Aクラス セダンを走らせ、人材開発部の富田久美さん、メンズのeコマースを担当する伊藤勇樹さんのおふたりと一緒に出かけた先は青梅の「内沼きのこ園」。秋の味覚、きのこ狩りをしよう!と集まったのだ。
Aクラス セダンの乗り心地は?
「けっこう細い道を通りましたが、小回りが利いてすごく運転しやすいですね。普段の生活にも乗りやすい。高速道路では最適な車間距離を自動でキープし車線も維持してくれるので、楽でした。うっかり車線をはみ出しそうになったら警告してくれたり、安心して運転できました」
「ハイ、メルセデス」と話しかけるだけで起動するMBUXにも、同乗者一同盛り上がる。「暑いんだけど」「天気を教えて」「近くの駐車場を探して」「●●に電話して」「プレイリストをかけて」など、普段の会話のように話しかけるだけで、エアコン、オーディオ設定や目的地検索などを簡単にしてくれるから、ドライブがより快適に。長距離移動が多いBEAMSチームには、うれしい機能だ。

秋風が気持ちいいドライブを満喫しながら、内沼きのこ園に到着。こちらでは昔ながらの自然原木栽培にこだわり、春と秋は林の中で、それ以外の季節と悪天候のときは大きなビニールハウスの中で、きのこ狩りが楽しめる。
時期によって大ヒラタケ、トンビマイタケ、クリ茸、ヒラタケ、ムキタケなど聞き慣れない名前のきのこが採れるそう。今日は、しいたけ、舞茸がおいしいとか。
ビニール袋を片手に一同ビニールハウスの中へ。

「原木栽培のきのこがおいしいのには理由があるんだよ」と説明をしてくれるきのこ園オーナーの話に興味津々の前田さん。
きのこ栽培には二つの方法があり、ひとつはおがくずを使った菌床栽培と、もうひとつが原木を使った原木栽培。菌床栽培の場合、養分を補うため添加物を混ぜる。結果、きのこの本来の味と養分が少し違ってくるとか。
きのこ本来の味・香り・養分が味わえるのは原木栽培、と聞いて俄然テンションもあがる。

おいしいしいたけの見極め方は、傘がしっかり開いていること。原木の養分を十分に吸って、傘が開いて胞子が出る状態がしいたけが一番おいしい状態なのだとか。傘が開いたしいたけは、おもしろいほどぽろっと採れる。
原木の裏に隠れていた大物を見つけた!

BEAMSチームから歓声があがる。楽しくて、あっという間にきのこ狩りの時間が空いた。
SPOT INFORMATION
大量のきのこを手に、次に向かったのは新宿にある「BEAMS JAPAN」。今日はきのこ鍋なので、土鍋としゃぶしゃぶサラダを盛るためのちょうどいい器を探すのだ。

「これだけ自社で器を取り扱っているというのに、実は少し前まであんまり器に興味がなかったんですよ。食べたら一緒じゃないかって。でも、雑誌で料理連載をさせてもらっているうちに、見た目の重要さも学びました。
おいしそうに見せるためには、食材の色合いのバランスや火の通し加減だけでなく器の存在も大きいんですよね。素敵な器は多くありますが、民藝の器が好きになりましたね。今回、選んだ土鍋は伊賀のもの、しゃぶしゃぶサラダを盛るお皿は沖縄の北窯のもの。産地はバラバラだけど、土の暖かさのせいでしょうか。同じテーブルに並べても、しっくりくるような気がします」
ときどき、仕事仲間の家に訪れて料理をするという前田さん。そのとき、取り皿になるような小皿を数枚プレゼントすることもあるとか。
「人数が多いときってお皿が足りない!ってなりませんか?取り皿ってそこまで高くないですし、持って行って、よかったら使って、と置いて帰るんです」
SPOT INFORMATION

https://www.beams.co.jp/beams_japan/
ADDRESS 東京都新宿区新宿3-32-6 B1F-5F
TEL 03-5368-7300
営業時間 1F-5F/11時〜20時
B1F(クラフトグリル)/月〜金11時30分〜15時、17時〜23時
土日祝11時30分〜23時
不定休
旨味が詰まったきのこと、厳選した器を前に、さあ調理スタート。すっかり夕方のいい時間になり、おなかもすいてきた。「手伝おうか?」という富田さん、伊藤さんの声に、「ビールでも飲んで待ってて、すぐできるから」と前田さん。

まず、お湯をたくさん沸かし、鍋のだしの準備を。「今日はあごだしと鶏だしを少し使います。きのこがおいしいからできるだけシンプルにしようかと」。その一方で、しいたけの石づきを細かく刻む。「石づきを食べない人もいますが、ここもおいしいんですよね」といいながら、鶏ひき肉と卵、刻んだ石づきをよく手でこねて、あっという間に自家製鶏団子に。

しゃぶしゃぶサラダ用の豚肉をお湯でゆがいてざるに冷ましたかと思ったら、豆板醤、豆鼓、花山椒、火を通し細かく切ったしいたけを混ぜてサラダのタレを作る。

包丁を動かす速さ、決して広いとはいえないキッチンで、片付けながら調理を進める段取りのよさ。「家にいつも夜11時くらいに帰るんですけど、そこから晩ご飯を作るんです。これをこうしている間に、こっちをこうして、と考えるのがすごく楽しいんです。なんというか、疲れて帰っても、料理をしていると“ととのう”んですよね」と前田さん。

30分ほどでできあがったのがこちら!
「きのこの旨味をきかせたシンプル鶏団子鍋」と「花山椒香るしいたけダレ豚しゃぶサラダ」。

鶏団子鍋は、あごと鶏を合わせ味に深みを持たせただしに、石づきをたっぷり入れた鶏団子、しいたけ、舞茸、好みの野菜を入れたあっさり味。
豚しゃぶサラダは、豆板醤と豆鼓に花山椒を細かく切ったしいたけを合わせたタレがポイント。
「豚肉はさっとゆがくだけ、野菜はお好みで。今日は軽く茹でたもやし1袋と、色よくゆでたさやいんげん1袋を合わせました。どれも茹でるだけの簡単さ。おいしいタレを作れば、スペシャルなひと皿が即完成します」

改めて乾杯をして、いただきます!

一同、想像以上のしいたけの濃厚な風味にびっくり。きのこの旨味をいかすあえてシンプルな鍋に「染みる!」「めっちゃ旨い!」と富田さんと伊藤さんもしみじみ。ぴりっと辛い豚しゃぶサラダは、ビールが進み、会話も弾む。

しいたけでこんなに盛り上がれるのも、前田さんの料理の腕がなせる技。
おいしいものが楽しい時間を作り、楽しい時間が仲間の絆を深める。
同僚とこんな休日を過ごすことが、新しい発想や仕事にもつながっていくのだろう。
ABOUT CAR
The A-Class Sedan
クルマと会話することで様々な機能が操れる対話型インフォテインメントシステムMBUXを搭載し、セグメント最高峰の走行・安全性能を備えた新型Aクラスに、待望のセダンが登場。