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GLC 350 eと横浜ナイトドライブ

Photo: Kengo Shimizu
Text: Yusuke Osumi

様々な角度から観ることができる横浜の夜景を眺めに、GLC 350 e 4MATIC Sportsでナイトドライブへ。

横浜の夜景はGLCの逞しさを強調する

様々な街灯に照らされた瞬間、ボディの曲面は強調され、鋭くうねるヘッドライト内部のラインが暗い夜道に浮かびあがる。メルセデスの美しさと象徴的な造形は、夜にこそあらわになるのだ。ネオンが煌きを与える街中。そこから少し離れると辿り着く、真っ暗なふ頭。賑やかさと静けさが同居する、絶好のステージといえる横浜の夜景をいくつかの角度から臨むべく、メルセデスを走らせた。

このドライブの主人公は、GLC 350 e 4MATIC Sports。ベースとなっているのはCクラスで、大きく口が開いたエアインテークや、中央にスリーポインテッドスターがレイアウトされたクーペグリルなどの意匠もそれを受け継いでいる。しかし、それぞれにCクラスとは異なるデザインのツインフィンが与えられ、さらにヘッドライトの形が若干四角くなっていることで、フロントフェイスはソリッドになった印象だ。そしていうまでもなく最大の特徴となっているのが、背を高くし、ハッチバック式のリアドアを採用したことなどで生まれたSUVらしいボディフォルムである。同時にホイールサイズは2インチアップの20インチになった(比較対象はC 350 e AVANTGARDE)。横浜の街の夜景がつくり出す陰影は、タイヤをなぞる膨れ上がったフェンダーアーチの逞しさ、ボディの重厚感を強く印象付けてくれる。

新旧や、日常と非日常が織り交ざった夜景

臨港パーク

最初に向かったのはパシフィコ横浜の裏側の広々とした公園、臨港パーク。芝が広がっているエリアがあり、日中は犬の散歩やランニング、温かい季節はピクニックを楽しむ人がたくさんいるのだが、夜間は海岸線に沿って建てられた大小の建物が放つ光の風景が観られる名所としても知られている。充実した駐車場が隣接(パシフィコ横浜内にも有り)しているので、クルマで気軽に行ける場所だ。

Spot information

臨港パーク

ADDRESS 神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1
ACCESS 横浜高速鉄道みなとみらい線「みなとみらい駅」より徒歩5分
駐車場 有り ※約100台収容、駐車場は8:00~21:00まで
24時間開放

臨港パークをあとにし、次のスポットへ向かう前に街なかを少し回遊した。

“e”のアルファベットが示す通りGLC 350 e 4MATIC Sportsは、メルセデスが昨年、新たに立ち上げたエレクトリック・モビリティブランド「EQ 」に属するモデルだ。搭載するパワートレインは、2.0ℓ 直列4気筒直噴ターボエンジンと高出力モーターを組み合わせるプラグインハイブリッドシステム。GLC 350 e 4MATIC Sportsに限らず、EQの各モデルのパワートレインがユニークなのは、走行モードとエンジン/モーターの配分がリンクしている点である。「ECO」モードを選択すると“燃費”優先、「Comfort」モードの場合は“快適性”優先のハイブリッド走行になり、低速時は電気自動車として走る。エンジンをフルに使い俊敏な走りを楽しみたいときは、「Sport」もしくは「Sport+」モードを選べばいい(後者を選ぶと、エンジン回転数が跳ね上がり、パワーとトルクがグンと出やすくなる)。

GLC 350 e 4MATIC Sports

横浜赤レンガ倉庫付近にも、ビル群と横浜のランドマークのひとつに挙げられる観覧車などを一望できる箇所がいくつかあり、遅めの時間でも歩道では多くの人が行き交っている。そういったときは迷惑をかけないよう、静かに走れるECOモードで通るのがいいだろう。ときに猛々しく、ときにジェントル。両方の顔をもち、それをドライバーの判断で切り替えられるところが、EQの各モデル共通の個性となっている。一時、クルマを停め、カメラのシャッターを一度だけ切り、また静かに走行を続けながら海の方に戻った。

今度は山下公園の駐車場にクルマを一旦収めてから、その先にある大桟橋ふ頭の先端にお店を構え、海上で食事をしているような感覚が味わえるインターナショナル キュイジーヌ サブゼロ(以下、サブゼロ)にディナーを食べに行く。サブゼロのコンセプトは「常に世界中の旬の食材、調理法を取り入れ、コンテンポラリーなスタイルを世界に発信」すること。開国の地、横浜に相応しいレストランである。

とっておきの日に訪れたい、非日常の空間を絵に描いたようなサブゼロのレストランエリア。サブゼロはパシフィコ横浜を挟んだ臨港パークの向かい側に位置しているため、見える景色が少し変わってくる。それぞれの違いを一緒に訪れた親しい人と探すのも楽しいかもしれない。
ミシュランガイドで二ツ星を獲得したことがあるイタリアのガストロノミー・リストランテ、クラッコペックの日本支店で7年間修業を積んだ大井 務シェフ指揮の下、つくられるディナーコースメニューの一部。肉、魚介、野菜がバランスよく使用されており、彩りも豊か。¥7,500から。

Spot information

インターナショナル キュイジーヌ サブゼロ
https://www.y-subzero.com/

ADDRESS 神奈川県横浜市中区海岸通1-1 大さん橋国際客船ターミナル2F(大さん橋内先端)
TEL 045-662-1099
ACCESS 横浜高速鉄道みなとみらい線「日本大通り駅」より徒歩7分
営業時間 LUNCH 11:30~15:00 (L.O. 14:00)
DINNER 17:30~22:00(L.O. 20:30、月~金)、17:00~22:00(L.O. 20:30、土日祝)
定休日 不定休
駐車場 有り

夜景スポット

食事を終え、帰路につく前にもう一箇所、夜景スポットに立ち寄る。横浜中華街を横目に少し南の方向に進み、堀川に架かる谷戸橋を越えると、とたんに喧騒はなくなり、ひっそりとした雰囲気になる。鎖国を解消した江戸時代の後期から明治時代の中期にかけて、貿易を斡旋する目的で外国人たちが住んでいたエリア、いわゆる横浜居留地がある丘の中腹に位置する港が見える丘公園が次の目的地。戦争が終わった約15年後につくられたこの公園からの夜景は、雰囲気と同様に、先のふたつのスポットとは趣が異なる。見えるのは工業地帯や集合住宅地からこぼれる明りがつくる、生活感やリアリティ、近代化の過程が垣間見られるランドスケープ。両極を俯瞰できる点は横浜の面白さのひとつだ。

Spot information

港が見える丘公園

ADDRESS 神奈川県横浜市中区山手町114
ACCESS 横浜高速鉄道みなとみらい線「元町・中華街駅」より徒歩5分
駐車場 有り ※約17台収容
24時間開放

GLC 350 e 4MATIC Sports

港が見える丘公園から少しだけ姿が見えていたベイブリッジを渡り、少し遠回りをしてから東京へと戻る。その先の大黒エリアまでかかる時間はせいぜい20分くらいなのだが、とりわけ夜間は人もクルマも通る数が少なく、街灯もあまりないため、冬空がより寒々しく感じる。ふ頭に着き、波止場の船とそれに重なるベイブリッジを背景にクルマを停める。海がすぐそばにあるせいか、街中よりも明らかに気温が低い。

GLC 350 e 4MATIC Sports
GLC 350 e 4MATIC Sports

GLC 350 e 4MATIC Sportsには、冬場のナイトドライブに嬉しい機能がある。それはクルマに乗り込む前に、あらかじめ室内の温度を調整することができる、最新のクライメートコントロールが採用されているからだ。そのため、長時間駐車したとしても、車内で寒い思いをすることはない。

横浜は、新旧や日常とつくりあげられた非日常が混ざり合った結果、その多層的な魅力を増している街だ。それはメルセデスにも当てはまる。中核車種であるCクラスにSUVのエッセンスを加えるという新しいコンセプト、革新的な技術を用いながらドライバーの意思をダイレクトに反映する走行モードとパワートレインの関係、そしてクライメートコントロール。これらは本質という礎と歴史があるからこそ、実現できたことだといえるだろう。

ABOUT CAR

GLC 350 e 4MATIC Sports

Cクラス譲りの洗練を極めたダイナミズムをまとうエクステリア、上質な心地よさで乗る人を包む広いインテリア。メルセデス最先端の知的安全装備。先進性と走行性能を継承する新世代のSUV。

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