青森屋でのおいしい朝食でおなかを満たしたホテルホッピングの2日目。驚きと楽しさに満ちた、青森のカルチャーを堪能した宿を後にし、三沢市から西に伸びる国道102号線を、疲れ知らずのGLEで走っていく。進むほどに、色づく山々の様相が徐々に変わってくる。
まだ先に続く道に、寄り添うようにして流れるのは奥入瀬川だ。この一帯は奥入瀬渓流と呼ばれ、1936年に国立公園に指定された十和田八幡平国立公園を流れる、国の天然記念物でもある。つとに有名な青森の名勝地は、途切れることのない流れと潤いが、ブナの木と苔を主役とする植生豊かな自然を育んできた。そうした“青森のネイチャー”を感じようと多くの人が訪れるエリアのちょうど入り口、奥入瀬渓流のほとりに奥入瀬渓流ホテルはある。

源流である十和田湖の大規模な決壊によって生まれた奥入瀬渓流は、U字形に削られた非常に珍しい地形をしており、渓流と遊歩道と道路の距離が近いのもそのため。紅葉のトンネルをくぐり抜けながら、清らかな流れに沿って走るドライブは、ここでしか体験できないものだ。無料で定時運行している奥入瀬渓流ホテルのシャトルバスを利用すれば、自身の足での散策もたやすい。

ホテルから十和田湖までおよそ14㎞にわたって続く奥入瀬渓流には、瀑布街道なる別名がある。穏やかで美しい渓流美とともに、個性ある滝が14本もあるためだ。どこを切り取ってもフォトジェニック──。そうとしか表現しようのない、息をのむ美しさに満ちあふれている。
温泉や食事はもちろんだが、立地に恵まれた奥入瀬渓流ホテルの魅力は、奥入瀬渓流の自然を堪能できる多様なアクティビティーだろう。ネイチャーガイド同行の奥入瀬ガイドウォークに始まり、季節ごとに様々なメニューが用意されるなか、8年ぶりに冬季営業を行う今季は、青森の寒い冬を逆手に取った「氷瀑スノーシューツアー」などを展開。“青森のネイチャー”を季節ごとに、肌で感じられる宿なのだ。
Spot information
奥入瀬渓流ホテル
http://www.oirase-keiryuu.jp
ADDRESS 青森県十和田市大字奥瀬栃久保231
TEL 0570-073-022(星野リゾート予約センター)
青森を巡る旅の最終日は、奥入瀬渓流の流れと紅葉に後ろ髪を引かれつつ、雄大な十和田湖を横目に南津軽方面へ向かう。勾配のきつい上り坂でもゆとりあるBlueTECクリーンディーゼルエンジンのトルク、つづら折りの道を苦にしないGLEのフットワークを味方に山を越えると、建久年間に発見されたと伝わる温泉地・大鰐の町に出た。

風情ある大鰐の温泉街から少し離れた、高台の中腹にある「界 津軽(かい・つがる)」は、十和田湖しかり、白神山地、岩木山、弘前へのアクセスも良く、南津軽を楽しむ拠点としてうってつけの宿だ。
モダンな建物は山の傾斜に立ち、こぎん刺しをはじめ津軽の伝統をちりばめたご当地部屋には和室と洋室を用意。全41室あるなかで、敷地の一番高い場所にあるご当地部屋、津軽こぎんの間「離れ悠庵」は、旅の締めくくりにふさわしい部屋といえるだろう。

欄間などの細部の意匠、贅を尽くしたしつらえは言うに及ばず、専用の露天風呂まで備える「離れ悠庵」。27年前に建てられた部屋の広さは100㎡もあり、重ねた時間と行き届いた手入れが和の情緒をより濃く漂わす「界 津軽」自慢の部屋である。
土地の文化と郷土愛に満ちた青森屋、奥入瀬渓流の自然に包まれる奥入瀬渓流ホテル、格別な部屋で歴史ある温泉を楽しむ界 津軽──。その日その日で全く違う青森に出会える3泊4日のホテルホッピングとはいえ、それでも広い青森の一端に触れただけにすぎないのも事実だ。でもだからこそ、また訪れたいと強く思うのである。
協力:メルセデス・ベンツ青森
http://www.mercedes-benz-aomori.jp/
ABOUT CAR
GLE 350 d 4MATIC Sports
洗練を極めた力強いダイナミズムが、見る者の心を奪うスタイリング。圧倒的な心地よさに包まれる、隅々にまで贅を尽くしたモダンなインテリア。プレミアムSUVの、かつてない最先端へ。