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上質を極めたSUVで行く、グランピングと狩猟体験

photo:Toshitaka Horiba
words:Masanori Yamada

「星のや富士」では現在、ジビエを学び、味わうプランが期間限定で実施されている。ラグジュアリネスと圧倒的な走破性を兼ね備えたGLEで山道を走り抜け、魅力あふれるプランを体験した。

自然に抱かれて過ごす、とっておきの時間

遠くまで走ってみたい、知らない場所へ行ってみたい、新しい経験をしてみたい──。洗練の中に逞しさと頼もしさを携え、SUVの語感をともなって乗り手をアクティブな気持ちにするGLEのステアリングを握り、カラリと乾いた秋の空気が心地よい河口湖に向かった。

湖畔沿いから少しばかり狭い道を抜けると、黒い壁と大きなガラスの四角い建物が現れた。しかし、屋内の壁にグランピングアイテムの入ったリュックがずらりと掛けられたここにあるのは、レセプションと駐車場のみ。愛車を駐め、スタッフが運転する送迎車で山中の客室へと向かうのが、「星のや富士」の流儀なのだ。一連の流れは“外界を離れる演出”ともいえるだろう。

glamorousとcampingをかけ合わせて生まれたグランピングとは、自然の中にいながらにして高級ホテルのような快適な滞在を楽しむ、2000年以降に欧米を中心に進化をしてきたリゾートスタイルのひとつ。人気が高まるなかで「星のや富士」は、日本初の本格的なグランピングリゾートとして誕生した。

河口湖を一望する山肌に沿うように造られた施設は、キャビンと呼ばれる客室、ダイニングとフロントのあるメイン棟、階段状のクラウドテラスの3層で構成されるが、主役はやはり、アウトドアのクラウドテラスだろう。読書をするもよし、バードウォッチングをするもよし、なにもせずぼんやりするもよし。最上部にある焚き火ラウンジを拠点にした午後のスイーツタイムや焚き火を囲んでのBARタイムなど、楽しみ方は自由自在だ。

そんなグランピングリゾートでは現在、期間限定で「命と食を学ぶ狩猟体験ツアー」を開催している。読んで字のごとく、鹿や猪の狩猟を実際に体験するものだが、ベテラン猟師に同行するプログラムは、罠や銃を使って仕留める様子だけでなく、解体現場や精肉加工を含めたすべてを見学できるというもの。農業や林業被害を減らす管理捕獲によって捕えた鹿が食材になる過程を通じ、猟師の技、自然環境への知見、命をいただくことの重みを理解しながら食の原点を体験できる絶好の機会は、つまりは“大人の食育”にほかならない。

また、腕利きの猟師から提供されるジビエを存分に堪能できる「秋の狩猟肉ディナー」も、同じく期間限定で提供されており、木立に囲まれた屋外ダイニングのクラウドキッチンで料理を味わうひと時は、まさにグランピングそのもの。調理や盛り付けを自分の手で行う楽しみも加わり、特別な思い出になるはずだ。

高級ホテルの快適さとアウトドアの開放感がないまぜになった、「星のや富士」ならではの不思議な感覚と魅力。それは、都市と自然の中をシームレスに行き来するGLEにも通じるものなのかもしれない。

Spot information

星のや富士
http://hoshinoya.com

ADDRESS 山梨県南都留郡富士河口湖町大石1408
TEL 0570-073-066(星のや総合予約)

●命と食を学ぶ狩猟体験ツアー
期間 2017年12月22日までの毎週金曜日
時間 8:00~16:30
定員 6名
料金 1名35,000円(税・サービス料10%別、宿泊代別)
予約 当日7日前までの事前予約制(公式HPよりWEB予約)
対象 満13歳以上の宿泊者
※星のや富士での2泊3日のうち中日での参加推奨

●秋の狩猟肉ディナー
期間 2017年11月30日まで
時間 18:00~
定員 4組8名
料金 1名15,000円(税・サービス料10%別、宿泊代別)
予約 前日18時までの事前予約制(公式HPよりWEB予約)
対象 満13歳以上の宿泊者
※仕入れ状況により食材・メニュー変更の可能性あり

ABOUT CAR

GLE 350 d 4MATIC Sports

洗練を極めた力強いダイナミズムが、見る者の心を奪うスタイリング。圧倒的な心地よさに包まれる、隅々にまで贅を尽くしたモダンなインテリア。プレミアムSUVの、かつてない最先端へ。

未舗装の林道を行くGLE 350 d 4MATIC Sports。ゆとりあるパワー&トルクが自慢のBlueTECクリーンディーゼルエンジン、高い走破性と安全性を提供する4MATICを内包した、“メルセデスSUV”を代表するタフな1台だ。
まるで森の中に浮いているような錯覚をおぼえる山腹のフロント。左手にメインダイニングを備えた建物は、キャビン(客室)とクラウドテラスをつなぐハブになっている。
「星のや富士」のメインエリアとなるクラウドテラス。山肌を削ることなく設置された木製階段とデッキ、ところどころに置かれたチェアーやハンモックで寛ぎながら、ゲストはそれぞれに、思い思いの時間を贅沢に過ごす。
すべてのキャビンに備わるゆったりとしたテラスリビングは、河口湖が眼前に広がる眺望がポイント。寒い時季にはこたつが設置されるここは、客室でありながらアウトドアの雰囲気を堪能できるとして好評だ。
アウトドアが主役のグランピングゆえ、白を基調にしたキャビンはあえてミニマムな造り(写真はスタンダードなツインタイプのT Cabin。すべての部屋にバス・トイレ、空調&床暖房完備)。キャビンごとにコートやレインブーツの備えがあるのもグランピングリゾートならでは。
昔ながらの猟師のライフスタイルをコンセプトに提供されるコース料理は、鹿と猪のジビエを、旬を迎えたきのことともに味わうもの。きのこをたっぷり入れたスープに始まり、希少な鹿のタンやフィレのジャーサラダ、ハツや胃袋のスキレット料理、すき焼き風に煮込んだ猪肉など、いずれも滋味深く、食べ応えも抜群だ。
臭みのない肉や希少な部位が食べられるのも、鹿の習性や山の環境を熟知し、仕留め方や血抜き、温度管理や解体技術にも長けた猟師の技があればこそ。本栖湖周辺の猟場では主に罠を使うが、その設置には鹿の歩幅まで織り込み済みというから驚く。


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