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メルセデス・ベンツGクラス再評価<前編>

1979年に初めて世に送り出され、2018年の現在まで約40年に渡って販売されてきたメルセデス・ベンツGクラス。2018年初めに新型がその姿を表したが、ここでは改めてこのGクラスを再評価する。

いまから約40年も前の1979年に登場

メルセデス・ベンツGクラス。みなさんご存知の方も多いだろうが、このモデルの登場は実に1979年と、今から39年も前に遡ることになる。「G」とは、ドイツ語でオフローダーを意味する「ゲレンデヴァーゲン」から来たもの。もともと軍用車両であったゲレンデヴァーゲンを民生用に仕立て直したものがその発祥だった。

G 350 d

39年の長きに渡って、何度もその時々に応じたマイナーチェンジが行われており、エンジンやインテリアは大きく変わったが、基本的な構造は当初の設計が長らく受け継がれてきた稀有なクルマでもある。日本では1983年から発売された経緯を持っている。

1989年には2代目へと進化して、フルタイム4WDを採用。さらにエクステリアではオーバーフェンダーやサイドステップが与えられ、インテリアではモダンな内装が与えられた。

途中、生産が終了するという噂が何度か流れたものの、2018年の現在まで生きながらえており、現在はG 350 d、G 550、Mercedes-AMG G 63、Mercedes-AMG G 65の4種類がラインナップされている。

G 350 d

そして2018年のデトロイトショーでは、ついに新型Gクラスが姿を表しており、日本でも間もなく新型が登場するといわれている。そうしたタイミングで今回、改めて現行GクラスのG 350 dを試乗したので、Gクラス再評価という意味でレポートしておこう。

現行モデルを改めて試乗する

今回試乗したのはG 350 d。Gクラスの中では最もベーシックなモデルで、3.0Lのクリーンディーゼル・エンジンを搭載したモデルである。

G 350 d

改めてそのエクステリアを見ると、やはり現代のクルマとは異なるボクシーなデザインがとても印象的。機能がカタチになったとは、まさにこのことを言うのだろうと感じる。

ボディパネルやガラスは、全て平面で構成されており現代のクルマのような曲線やキャラクターラインは見当たらない。とにかく、本物のギアという感覚が全身に漂っている。フロント・フェンダー上についた無骨なウインカー、リアゲートに与えられたスペアタイヤ、そしてまさにどんな状況でもしっかりと掴むことができるドアハンドル…と、Gクラスならではの機能的形状をあちこちに見つけることができる。

G 350 d

ドアハンドルのボタンをカチッと音がするまで押して開けると、がちゃりとロックが外れてドアが開く。フロントシートに乗り込むと、意外やインテリアはモダンだ。メーター、ハンドルは他のメルセデスの現行モデルと共通している。さらにダッシュボード中央には独立したモニターが与えられており、これも他のメルセデスのモデルと同じである。

しかも機能も最新。例えばアームレストの中にはちゃんとUSBポートが2つも備わっているし、シフトレバーの後ろにはコマンドコントロールのスイッチも備わっている。

現代のクルマとは違う骨格

ただし目の前に広がる基本的な骨格を見ると、現代の設計と違うとも感じる。例えばフロントガラスとサイドガラスの間にある柱のAピラーは、現代のクルマから比べるととても細く感じる。またダッシュボードの奥行きがなく目の前に様々なメーターが取り付けられているのも現代のクルマと違う部分だ。また助手席の目の前には、昔からおなじみの車体の動きが不安定な時に握るハンドルが残されている。

G 350 d

シートはシンプルな形ながらも厚みのあるしっかりしたもので、これは後席でも変わらない。またラゲッジスペースはそんなに広くはなく、荷室の左右はタイヤハウスがあるので真っ平らではない。が、リアシートを倒せばそれなりに荷物を積載するだけのスペースは確保されている。

では早速キーをひねって、走らせてみることにしよう。この続きは後編で、動画とともにお伝えしたい。

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