川のほとりの、お気に入りの場所
うんざりするほどの猛暑がようやく過ぎ去り、気持ちの良い秋の空気に包まれた9月の連休、「Meredes-Benz LIVE!」をはじめとしたクルマの撮影をメインに全国を飛び回っているフォトグラファーの阿部昌也さんは静岡県にいた。仕事ではなく、家族4人揃ってのキャンプが目的だ。

ラゲッジに荷物を満載したGLA 220 4MATICでやって来たのは、「ここは川遊びはもちろん、SLも見ることができる大好きな場所」という鉄橋の杜キャンプ場だった。自然豊かな大井川のほとりにあり、名前のとおり大井川鐵道の線路がすぐ脇を走るロケーション。鉄道好きの8歳の息子さんに感化され、鉄道模型にも趣味を広げ始めた阿部さんにとって理想的な環境だ。

Spot information
鉄橋の杜キャンプ場

https://inishiemori.com/tetsudou-mori-camp/
ADDRESS 静岡県榛原郡川根本町崎平555
TEL 080-5199-3804(電話予約のみ)
ACCESS 大井川鐵道 崎平駅 線路沿いを青部・金谷方面へ徒歩7分
テント1張り 1泊(4名様まで)3800円
クルマについて 1サイト1台まで無料 2代目からは1台1泊につき300円
友人家族が少し遅れて到着し、いそいそと設営を始めた大人たちをよそ目に子どもたちは、バッタをつかまえたりスラックラインを渡ったりして大はしゃぎ。こじんまりとした山間のキャンプ場に、明るく元気な声が響く。
「小学生のときから屋外で寝起きする非日常感に漠然と憧れていた」という阿部さんがキャンプを始めたのは、20代後半のころ。結婚して子どもが生まれ、ソロキャンプは家族キャンプへとカタチを変えたが、子どもたちと時間・経験を共有できる機会として、冬の時季以外はできるだけ出かけるようにしているという。奥さまは「天気、準備に片付け、それに兄弟ゲンカが始まったりしたらもう大変ですよ。なにより私、虫が大嫌いですし」と言いながらも、まんざらでもない様子。やはり、キャンプならではの開放感がそうさせるのだろう。


初日の晩ごはんは、子どもたちのリクエストでハンバーグがメインディッシュとなった。合い挽き肉をペチペチと叩いて空気を抜く工程も、子どもたちにとってはひとつのアクティビティ。降り出した雨がタープを叩く音もまた、アウトドアの雰囲気を盛り上げてくれる。おいしそうに焼き上がったハンバーグを頬ばりながら、仕事のこと、クルマのこと、鉄道模型のこと、子育てのことと、大人たちの話は尽きない。体質的にアルコールを受け付けない阿部さんの夢は、焚き火を見ながらお酒を飲むことだそうだ。
得がたい非日常を満喫


夜の雨が止んでカラリと晴れた翌日、子どもたちは朝からハンモックをブランコ代わりにして元気いっぱい。みんなで普段より遅い朝食をとり、それぞれコーヒーやフルーツを手にゆったりとした時間を過ごす。同じ屋外でもカフェのテラスとはまったく違う空気感、手持ち無沙汰な時間が染み入るように心地よい。

「みんな、もうすぐ来るよー!」。その一声で子どもたちは鉄橋の近くへ猛ダッシュ。森の中から汽笛が聞こえたかと思ったら、大人気のトーマス号が煙を噴きながら現れた。愛好家から通りすがりの観光客まで、たくさんの人がパシャパシャとシャッターを切るなか、トーマス号に手を振る子どもたち。大井川鐵道のSLは乗客と見物人が手を振り合う習慣があるのだ。今風にいえばインスタ映え確実、なんとフォトジェニックで微笑ましい光景なのだろう。

阿部さん一家と友人家族はこのあと、SLに乗るため最寄りの駅に向かうという。「大人だけなら問題ないけれど、子どもたちは時間を持て余してしまうから、アクティビティはたくさんあったほうがいい。そのほうが親もラクだから(笑)」。そんな考えもあって鉄橋の杜キャンプ場を選んだ阿部さん。多少遠くても、むしろ遠いからこそ得られる特別な時間や体験は、子どもたちのかけがえない思い出になるだろう。
「積載量はもとより、山間のキャンプ場は狭いところが多いから、これくらいのサイズがちょうどいい。それに4MATICだし、地上高も普通のクルマより高いから、少しばかり道が悪くても大丈夫なのは心強いよね」。たくさんのクルマに見て触れてきた経験から阿部さんは、カメラ同様に道具=ツールとしてGLAをそう評価してくれたのだった。
ABOUT CAR
GLA 220 4MATIC

家族や仲間とどこへでも気軽に行ける快適な走行性能、どんなライフスタイルにも合う多彩な使い勝手、そして様々なシーンに溶け込む美しいデザイン。