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サーキットでAMGの真価を体感する「AMG DRIVING ACADEMY」参加レポート

photo: Etsuko Murakami
word: Masanori Yamada

ドライビングテクニックを磨き、安全運転を学びながらサーキット走行を体験するイベントが、富士スピードウェイで開催。「ベーシックプログラム」の受講レポートをお届けする。

手短な説明とデモンストレーションのあとさっそくクルマに乗り込み、開会式のブリーフィングで教わったシートポジションに調整し終えたらスタートラインへ。合図のフラッグが振られアクセルを深く踏み込むと、ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)ユニット搭載のMercedes-AMG GT 53 4MATIC+は、モーターの加勢を受けて滑るようにグイグイとスピードを上げていく。

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朝一番のプログラム【 ABSブレーキング/レーンチェンジ 】で指定された進入速度80㎞/hに、独特の快音を発しながらあっという間に到達するGT 53 4MATIC+。そして、<パイロンを目印にフルブレーキしながら、左レーンに移って完全停止する>という課題は、あっけないほど簡単にクリアできてしまった。これに気をよくしてオーバースピード気味で進入した2本目は、レーンチェンジの際の姿勢が明らかに不安定で、インストラクターからすかさず飛んできた、「今ぐらいのスピードが上限なので気をつけて」との無線に気を引き締め直す。E 63 S 4MATIC+に乗り替え、アクセル、ブレーキング、ステアリングそれぞれの操作に集中すると、クルマの動きが感覚的に理解できてくる。練習らしい練習のない、いきなり本番の実践的な構成は、AMG Driving Academyを特徴づける最たるものだと思う。

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世界16カ国で開催されているAMG Driving Academyのプログラム内容は基本的にはすべて共通で、レース経験豊かなインストラクター陣によるつきっきりの指導、最新のAMGモデルを使用する点も同様だとか。ドライビングテクニックの習得と最新モデルの比較試乗が同時にできるのだから、開催のたびに盛況なのも納得。日本の入門編となるBASIC-TRAININGには、女性の参加者もそれほどめずらしくない。

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水を撒いた路面でドリフトをする【 カーコントロール 】では、【 ABSブレーキング/レーンチェンジ 】の総括で「ABSの優れた性能、電子制御のレベルの高さを実感できたと思います」というインストラクターの言葉をさっそく実感させられることになる。

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510PSもあるFRのMercedes-AMG C 63 Sなら、アクセルをグイっと踏み足せばパワースライドなんてお手の物……のはずが、ESPをはじめとする安全装置がフル稼働の状態では何事も起きない。そして、ESPや9段階もあるトラクションコントロールの介入度合いを徐々に弱めていくと、きれいなドリフトが決まったと思った刹那、後輪のスライドが止まったりクルッとスピンしたりしてもはや完全にお手上げ。インストラクターをして「反復練習で身につけるほかない」というドリフトの攻略は宿題になったけれど、アトラクション感満点のプログラムは、最新の車両制御の凄さを知るいい機会でもあった。

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かつてムッシュ・ビバンダムと呼ばれたミシュランマンが、世界最古の企業キャラクターと知ることになったランチタイムのミシュランのプレゼンテーションも興味深いものだった。現在は自動車メーカーからのリクエストで、エンジン出力や車重を勘案した車種専用タイヤを開発・製造することはめずらしくなく、ミシュランもメルセデス・ベンツ承認なら[MO]、メルセデスAMG承認なら[MO1]のマークがタイヤ側面に入っているんだそう。モータースポーツという共通のバックグラウンドをもつ両者のタッグは、とくにハイパフォーマンスカーが勢揃いのAMG Driving Academyではとても頼もしい。

それでも、1本のタイヤが地面に接している面積はハガキほぼ1枚分。たとえばFRのC 63 Sならタイヤ1本あたり255PS……なんていう計算をしつつ、午後のプログラムはパイロンを並べたコースでジムカーナを行う【 Auto-X 】から始まった。

待っていたクルマはなんと、発表されてまもない、“世界最強の2ℓ直列4気筒ターボエンジン”を標榜するMercedes-AMG A 45 S 4MATIC+だ。ジムカーナにぴったりなコンパクトボディに421PSの取り合わせ、さらにタイム計測(最速タイムは表彰!)というゲーム性も加わり、妙な緊張感に襲われる。午前のプログラムの応用編と考えればまずまずのタイムが……と自分に期待するも、コース中盤のライン取りが最後まで定まらずほどほどの結果で終わってしまった。それでも、A 45 S 4MATIC+の弾けるような速さとキレのある身のこなしは病みつきになるほど痛快。強引なターンでもスキール音をほとんど発しない、タイヤの高性能ぶりにも感心した。

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AMG Driving Academyのフィナーレを飾るプログラムは、GT、GT C、GT 63 S 4MATIC+を乗り替えながらの本コース走行だ。インストラクターを先頭にした隊列走行とはいっても、長さ1.5㎞のストレートでは220㎞/hの世界に突入。急減速して曲がる1コーナーやダンロップコーナー、ブラインドコーナーの連続でプロでも難しいというコース後半部分では、今日学んできたスキルが活きていることを実感する。もっと走っていたい気持ちを抑えるのが大変なくらいに楽しい。

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得も言われぬ充実感と清々しい疲労感に包まれた閉会式では、各グループの【 Auto-X 】優勝者の表彰式が行われたが、その優勝賞品として贈られたのは、F1の公式シャンパンとしてもおなじみの「CHAMPAGNE CARBON(シャンパン・カーボン)」。開発に4年、製作に1週間を要するカーボンファイバー製ボトルに、シャンパーニュ地方の特級畑・一級畑で収穫したブドウのファーストジュースのみを詰めた、世界でもっともプライスレス=値段がつけられないと評される逸品だ。プログラムで使用する車両はもとより、こうしたホスピタリティの面でも、メルセデスAMGは期待をしっかり上回ってくれるのだからたまらない。

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最後に「AMGモデルに搭載されているさまざまな機能を上手に使ってください。そして、今日学んだ多くのドライビングテクニックを正しく応用してください」とコメントしたドイツ本国のインストラクター、ライノルド・レンガーさんによると、AMG Driving Academyには“World’s Fastest Family”というスローガンがあるのだそう。家族の一員になった証しである修了証を手にニンマリしながら、BASIC-TRAINING修了者が対象のADVANCED-TRAININGへの興味が湧いてくる。一段高いレベルのプログラム内容で、ストレートでは280㎞/hに達するのだとか!

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エンジンの高出力化と高度な車両制御技術は矛盾した関係であるけれど、安全な環境でクルマのポテンシャルを引き出し、体感できるAMG Driving Academyの存在意義は、だからこそもっと大きくなっていくように思う。AMGモデルのようなハイパフォーマンスカーになるほど操作する人間の比重は増すものだし、相応のドライビングテクニックを身につけていれば、クルマとの対話は弾むものだから。

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