
BETTER POINT 3: 長時間移動も快適で、大切な人に会うまでの距離を感じさせない
店舗を構える東京・銀座から、千葉の君津市にある松原伸生さんの工房までは約75km。首都高速道路から東京湾アクアラインを経て、木更津から鴨川方面へ。房総半島のなかほどを過ぎるルートとなる。
「日頃から作家さんの工房を訪ねることが多いので、片道3、4時間の運転をすることはよくあります。今回は通い慣れた松原先生の工房ということもありますが、あっという間に到着した印象です。高速道路ではエンジンの低い音を心地よく聴きながら、また房総半島のワインディングでは身体をしっかり支えてくれるシートのおかげで快適なドライブでしたよ」


静粛性の高いセダン型のボディは、走りの安定性も高い。そしてメルセデスAMG E 53 4MATIC+が搭載する3.0L直列6気筒直噴ターボエンジンとモーター兼発電機のISGからなるパワートレインは、滑らかな回転フィールと強烈に立ち上がるパワーで加減速の多い首都高速道路や山中のワインディングロードでも泉二さんのドライブを快適にサポートしてくれた。
「松原先生とは、僕が入社した2009年よりさらに前からの長いお付き合いです。“啓太くん”と呼んでくださって、お兄さんのように相談に乗っていただいています。東京に来たときには一緒にお酒を飲むこともあります」
そんな松原伸生さんは、人間国宝の松原定吉さんを祖父に持つ、「長板中形」という型染技法の作家。数々の伝統工芸展での受賞に加え、2021年には紫綬褒章を受章した。約6.5メートルの長いモミの一枚板の上に生地を張り、渋紙の伊勢型紙を置いて防染糊を生地の両面に載せることで紋様を染め上げる。

「松原先生の作品は、コントラストが非常に綺麗でしゃきっとしているところが素晴らしいんです。『長板中形』は江戸時代から伝わる浴衣の染色技法なのですが、全国でも5人ほどしかこの技法で染めをしている方はいらっしゃらない貴重な技術。先生の作品は、生地の両面に糊を置いて染めているので、藍と白が非常にはっきりとしていて見た目にも涼しげに映ります」
夏場には、松原さんが染め上げた生地で仕立てた浴衣を着ることが多いという泉二さん。その浴衣を着ている時は「どなたの作品ですか?」と聞かれることが多いそう。それほどまでに、見た目にフレッシュで、特別な印象を与える作品だ。

「マスなプロダクトではなく、松原先生の作品のように1点1点手作りされた上質なものは、発するエネルギーが強いですし、着物に仕立て、まとったときにもフィーリングが全然違うんです。それはクルマも同じで、今日乗ってきたメルセデスAMG E 53 4MATIC+の滑らかな挙動や高級感のあるインテリアに包まれて過ごす時間は特別だったと感じています」

BETTER POINT 4: 日本中の工房を巡って旅をしたいと思わせてくれる一台
泉二さんは試乗期間中、普段のクルマの使い方と同じように、当てもなくメルセデスAMG E 53 4MATIC+を走らせて物思いにふけるという時間も作ったそう。
「今回、メルセデスAMG E 53 4MATIC+に乗らせていただく体験は素晴らしいものでした。メルセデスの進化を十分に感じることができましたし、クルマは、ゆったりと何も考えずに運転していると、自然に悩みへの答えを導いてくれるような良きパートナーであると改めて感じました」
その一方で、優れた乗り心地についても高く評価する。
「いつまででも乗っていられるし、乗っていたいと思わせてくれるクルマでしたね。このクルマとだったら、日本中の工房を巡って旅をしたいなと思いました」

高校を卒業してから、イギリスで洋服を学んだ泉二さん。当時は和装が古臭いものだと感じていて、反発心から海外へ渡った。しかしそこで、自分たちの民族衣装が高く評価されていることに気づく。そして飛び込んだ着物の世界では、さらに深い文化に魅了されることになる。
「着物って、単純にものが美しいということはもちろんなのですが、その向こうには職人さんや作家さんのストーリーや思いがあり、それが着物になったときの美しさに繋がっているんです。それは手仕事が持つエネルギーとか力強さということも含まれていることを知りました。だから自分がするべきことは、単純に着物を売るだけではないなと思っています。日本全国、北海道から沖縄県までいろいろな作家さんがいて、産地がある。僕は実際に現地へ行き、その人たちと対話をして着物の裏側にあるストーリーを伝えていく仕事をしていきたい。そう考えています」

「日本中の作家さんのところをメルセデスAMG E 53 4MATICで訪ねたい」と語った泉二さんの言葉には、このような深い思いがある。メルセデスはこれからも、そんな彼の情熱と行動力を支え続けることだろう。
ABOUT CAR
2種類の過給機と独自のマイルドハイブリッドシステムを搭載する高性能スポーツセダン。新型Eクラスはフロントマスクとリアコンビネーションレンズ周りのデザインを刷新。また、AMGダイナミックセレクトは「Eco」「Comfort」「Sport」「Sport+」「RACE」「Individual」それぞれのモードに合わせて、ギアシフトプログラム、エンジン特性、サスペンション、ステアリングなどが連動して変化。進化したステアリングホイールも標準装備されている。