Drive > Interview > 建築家 窪田茂がGLEで行く愛犬と泊まれる思い出の宿【後編】

FRONT RUNNER -#2

建築家 窪田茂がGLEで行く愛犬と泊まれる思い出の宿【後編】

photo : Dai Yamamoto
words: Yuho Nomura
direction: Hajime Sasa(Roaster),
Narumi Amano(Roaster)

一級建築士としてホテルやカフェ、ショールームなどこれまでさまざまな建築物を手掛けてきた窪田茂さん。後編では、愛車のGLEとともに、建築士としての活動の分岐点となったスポットを訪れ、自身のルーツを振り返る。設計当時の思い出などを回想いただき、建築とクルマが持つ意外な共通点についても話を訊いた。

建築家 窪田茂がGLEで行く
愛犬と泊まれる思い出の宿【前編】はこちら

愛車に求める理想にも気付けた、初めてのホテル建設プロジェクト

窪田 茂

窪田さんが、建築家としての活動で分岐点となった場所としてあげてくれた「レジーナリゾート富士」。かつては「トライフ」という名称だった2008年頃に建築設計から外内装のデザインまでを手掛けた思い入れのある商業施設だ。建築士としてまだ駆け出しでもあった当時に、初めてのホテル設計という大型プロジェクトの案件を依頼されたこともあり、30代半ばであった窪田さんにとって立身出世を懸けた千載一遇の好機。当時を懐かしく思い出すように語ってくれた。

窪田 茂
窪田 茂

「当時の僕は36歳で、すでに独立して会社も立ち上げていましたが、まだ建築士としては若手の部類に属していた時代。仕事も小さなカフェや一般住宅などを手掛ける程度だったのですが、ある時このホテルの建築プロジェクトにお声がけをいただき、運良く設計をすることになったんです。初めてのホテル案件ですし、規模も今までの案件とは比べ物にならないくらいの大きさ。一抹の不安も抱えながら、構想1,5年・施工1年を費やして、なんとか完成させました。今思えばとてもワクワクできた仕事でしたね」

窪田 茂

大きな窓から富士の森が感じられる気持ちの良い客室。広々とした部屋にはヴィンテージ家具が配され、上質なホテルステイを楽しめる

窪田 茂

現在の「レジーナリゾート富士」へリニューアルした後に設置された屋外のドッグラン広場。愛犬家にとって嬉しいアスレチックスペースだ

初めてのホテル建築を手掛けることになった窪田さんは、これまで培ってきた経験や知見を生かすのはもちろん、30代の若い目線での着眼点による大胆な提案も数多く行ったという。「当時のオーナーさんがスポーツリゾートを運営する会社だったこともあり、自然の中で健やかな交流をテーマに、レストランやスパを併設した造りにしようと企んでいました。また構想段階で更地だった現場を下見に来た時に、広大な土地に広がる悠然な自然を見て、どこか日本にあって日本にないような雰囲気を軸に設計したいと考えたんです。全体の設計や建物の外観だけではなく、インテリアとして内観のデザインも担当できたので、普段の案件以上の提案ができたのも大きな魅力でした」

メルセデスにも通じる、ドイツの伝統的な工業デザインの手法

窪田 茂

バウハウスに代表されるドイツの伝統的な工業デザインや建築理論は、インテリアや内装の空間デザインも手掛ける窪田さんにとって、欠かすことのできない要素である。実際にホテルの各室に設置された家具や什器、雑貨などそこかしこにその空気を感じ取ることができる。「北欧やアメリカンなデザインが主流であった当時に、こうした建築的な視点を持った内装のデザインは意外と新鮮だったと思います。同時にそうした新しい感性を求められていたこともあって、自由にやらせてもらえたこのホテルは、何年経っても愛着があるんです」

窪田 茂

その後、オーナーが変わり、名称も「レジーナリゾート富士」に変更された同ホテルは、ペットと泊まれるリゾートホテルとして刷新。時を同じくして、新たに愛犬のラテを家族に迎えた窪田さんは、プライベートでも頻繁に足を運ぶようになったそう。「これまでは休日の過ごし方といえば、奥さんと都心の美術館や映画館などに出掛けることが多かったんですが、ペットを飼ってからは海や山などの自然がある場所で散歩をしたり、少し贅沢なホテルに泊まったりすることが増えましたね。そうした今のライフスタイルに、このホテルは最適なんです。名前は変わっちゃいましたが、結果的にペットが連れて行けるようになったので、良かったですけど(笑)」

建築もクルマも、外装と内装それぞれの完成度を求めたくなる

窪田 茂

羽田国際空港の南西、多摩川の対岸に位置するホテル「The WAREHOUSE」も窪田さんがデザイン。写真提供:Nacása & Partners Inc. 

窪田 茂

2015年にインテリアデザインを手掛けた「café 1886 at Bosch」。今までBOSCHをよく知らなかった人々が興味を持つキッカケを作り出すことを目的としたプロジェクトの一環で日本本社1階エントランスにショールームとカフェを制作した。写真提供:矢野紀行写真事務所 

愛犬が家族に加わったことでライフスタイルが大きく変わっていった窪田さんにとって、「レジーナリゾート富士」同様に、現在の愛車は理想的な一台と言えるという。「犬も同乗するので、ストレスを感じないスペースの確保と騒音のないエコ志向な車というのが最優先なんですよね。ドライブは昔から好きですが、愛車のGLEには快適なドライビング機能が完備されているので長距離運転でも疲れを感じにくいですし、趣味のゴルフに出かける際にも満足いくラゲッジスペースがある。そういった意味でも今の愛車はベストな選択だったと言えますね」

窪田 茂

改めて自身のルーツとなるこの場所を訪れて、窪田さんは建築に求めるものと愛車に求めるものにひとつの共通点があったことを発見する。「建築もクルマも同じように、外から見た時と中にいる時の機能美と快適性が求められるんですよね。若い頃はデザインが良ければそれで満足したり、スピードの出るクルマがカッコよく見えたりするんですが、年齢を重ねて、こうした建築物を実際に手掛けるようになって、実感することが随分と変わってきましたね」

多くの工業プロダクトの根本となる理論や基礎を世に送り出してきたドイツ。その国で生まれたメルセデスは、建築やデザインの分野に傾倒する人たちにとって、常に自身の哲学と共鳴する存在でもあるのだろう。一級建築士である窪田さんもまたそのひとりであり、愛車のGLEは、今の生活にしっかりと寄り添ってくれるパートナーでもあるのだろう。

窪田 茂

建築家 窪田茂がGLEで行く
愛犬と泊まれる思い出の宿【前編】はこちら

PROFILE

窪田 茂/Shigeru Kubota

窪田 茂/Shigeru Kubota

1969年生まれ、東京都出身。建築系の専門学校を卒業後、1999年に独立し、2003年に自身が代表を務める窪田建築都市研究所を設立。建築から空間設計、インテリア、プロダクトに至るまで幅広いデザインワークを行い、近年はコンサルティングや事業プロデュースなども行う。代表作に、「MERCEDES-BENZ CONNECTION(六本木、乃木坂、大阪)」、「TSUTAYA TOKYO ROPPONGI」、「Royal Garden Café」、「レジーナリゾート富士」、「Weekend Garage Tokyo」、「ccafé 1886 at Bosch」などがある。

ABOUT CAR

GLE

GLE 450 4MATIC Sports
 
GLE

最先端のパワートレインやシャーシ、ボディがオンロードで意のままの俊敏なドライビングと、さらに逞しくなったオフロードでの走破性を実現してくれる、メルセデスが誇るプレミアムなSUVモデル。Sクラスと同等の世界最高水準の安全性能であるインテリジェントドライブ機能も備え、3ℓ直列の上質な6気筒ガソリンエンジンとモーター兼発電機として機能するISGを搭載。力強い吹け上がりをアシストしつつ高度な環境性能にも貢献しており、人にも地球にも優しい一台で、どこまでもパワフルで滑らかなドライビングを約束してくれる(※写真は最新モデル)。

SPOT INFORMATION

レジーナホテル富士

レジーナホテル富士

ADDRESS: 山梨県南都留郡富士河口湖町小立7160
TEL:0555-73-4411
URL:www.regina-resorts.com/fuji/
受付時間:10:00~17:00
定休日:なし

関連キーワード

Share on:

RELATED

Drive

Drive

Drive

Drive

Drive

Drive

Drive

Drive

RECENT POST