Drive > Travel > 刺繍作家・小林モー子がEQAに感じた、 守るべき伝統と飽くなき挑戦

刺繍作家・小林モー子がEQAに感じた、 守るべき伝統と飽くなき挑戦

photo: Hiromitsu Yasui
words: Satoru Yanagisawa

ヴィンテージビーズを使った繊細な刺繍が見る者を虜にしてやまない「メゾン・デ・ペルル」主宰の刺繍作家・小林モー子さん。そんな彼女がメルセデス・ベンツの最新電気自動車EQAで、自身にゆかりのあるスポットを巡る。

「車体から充電プラグを抜くとき、ガソリンが垂れないように……って、思わず慎重になってしまったんですが、あ、これ電気自動車だったんだって(笑)」

そんなお茶目な一面と、とても楽しそうに笑う姿が印象的な、刺繍作家の小林モー子さん。彼女が主宰する「メゾン・デ・ペルル」で取り扱うのは、動物などをモチーフにした愛らしいアクセサリーから、冊子の表紙や挿絵などのイラストレーションまで、そのどれもが彼女の魅力をそのまま投影したかのような、見ると思わず笑顔になる、可愛らしくて、温かみを感じるものばかり。

小林モー子/Moko Kobayashi
小林モー子/Moko Kobayashi

「基本、自宅からアトリエまでの往復はクルマ移動です。子どもの保育園がアトリエのすぐ近くなので、いっしょに乗って行って、帰るというのがルーティーン。なので、決まった道に限ってはもう大得意です(笑)」

パリで暮らした約7年間では、イタリアやモナコ、モロッコなど、さまざまな国を友人といっしょにドライブしてきた。今回、自身の運転では久々という遠出のドライブで、発売されたばかりの電気自動車EQAを体感してもらった。

小林モー子/Moko Kobayashi
小林モー子/Moko Kobayashi

まず訪れたのは、鎌倉山の閑静な住宅街に佇むカフェ「ル・ミリュウ鎌倉山」。
有名フランス菓子店「ラ・プレシューズ」の山川隆弘氏が2010年にオープンしたお店で、ガラス張りの開放的な店内には美しくデコレートされたケーキが並び、焼きたてのパンの香りが漂う。

「このカフェには、国内外の雑貨などを取り扱うライフスタイルショップが併設されているんです。2019年のオープンの際に声をかけてくださって、それ以来、お付き合いさせていただいています。オープン当時、スタッフのみんなとクルマで遊びに来たこともあります。その後はなかなか足を運ぶことができていませんでしたが、テラスからは鎌倉の海と山が一望できて、やっぱり気持ちいいですね」

小林さんは、ライフスタイルショップ「ミリュウショップ鎌倉山」で、自身の作品を改めて手にしつつ、ほかのアーティストの作品にも刺激を受けていた様子だった。

小林モー子/Moko Kobayashi

SPOT INFORMATION

ル・ミリュウ鎌倉山

ル・ミリュウ鎌倉山

https://lemilieu-kamakurayama.com/
ADDRESS 神奈川県鎌倉市鎌倉山3-2-31
TEL 0467-50-0226
営業時間 9:00〜18:00
定休日 無休
駐車場 有り(15台)

小林モー子/Moko Kobayashi
小林モー子/Moko Kobayashi

次に小林さんがクルマを走らせたのは「横須賀美術館」。
県立観音崎公園の豊かな緑が三方を囲み、目の前には東京湾が広がるこの美術館では現在、小林さんの作品が展示されている企画展「糸で描く物語 刺繡と、絵と、ファッションと。」が開催されている。※~6月27日(日)まで

小林モー子/Moko Kobayashi

「地元が茅ヶ崎ということもあって、横須賀美術館にはこれまで何回か足を運んだことがあります。私は海が大好きなので、それこそ三浦半島の東端にあって海を一望できるし、裏には山が広がっている。そんな自然に囲まれるようにモダンな建築が佇んでいて、来るたびにいいなぁ、って思っています」

小林モー子/Moko Kobayashi

館内では、学芸員の方と談笑しながら、自身の作品を改めて振り返る。

「展示されている作品のなかでは、雑誌『SPUR』に掲載されたカルティエのジュエリーボックス(写真中)、そしてシューズメーカーのリーガルさんから依頼されたウィングチップシューズ(写真右)。そして、伊勢丹新宿店80周年のイベントで刺繍させていただいた亀(写真左)が、とても思い出深いですね」

SPOT INFORMATION

横須賀美術館

ル・ミリュウ鎌倉山

https://www.yokosuka-moa.jp/
ADDRESS 神奈川県横須賀市鴨居4-1
TEL 046-845-1211
営業時間 10:00〜18:00
定休日 第1月曜(祝日の場合は開館)、年末年始
駐車場 有り(120台)

※小林モー子さんの作品が展示されている企画展「糸で描く物語 刺繍と、絵と、ファッションと。」は6月27日(日)まで開催。詳細は公式HP参照

小林モー子/Moko Kobayashi

ちなみに、企画展を見学する時間を使って、横須賀美術館の駐車場に常備されている普通充電器でEQAを充電していた小林さん。
都内へ戻る途中、高速道路の各パーキングエリアには急速充電器が常設されているので、バッテリー残量を気に病む必要もない。

「実は最近、そろそろクルマを買い替えようとしていて、私のなかでは『これからは電気だよね』っていう気持ちになっていたので、電気自動車も何台か試乗していたんです。そんなこともあって、EVというものにはなんの抵抗もなく、このEQAの運転にもすぐ慣れました。コンパクトで小回りが利くから、すごく運転しやすかった。運転していて楽しかったです」

伝統を大切にしながら、
日々進化し、挑戦しつづける

小林モー子/Moko Kobayashi

黄昏時、主宰するアトリエ「メゾン・デ・ペルル」で、ふたたび小林さんに話を聞いた。
そもそも小林さんは“刺繍”のどんなところに魅せられたのだろうか?

「もともと小学生のときから手芸が得意だったし、好きだったんです。それでファッションの道に進んだのですが、“手芸”といっても、決まり事が多いものもあるんです。でも、オートクチュール刺繍に関しては、毎シーズン、デザイナーが『こういうものをつくりたい』と新しい素材をもってくるわけじゃないですか。それに合わせて刺繍職人も新しい技術を生み出すみたいなところがあって、自由度がすごく高いんです。

たとえば、ビニール袋だったり、木を縫いまくるとかでもいいんです(笑)。穴を開けられて、縫うことができればなんでもいいみたいなところがあるので、そういう自由度が私にはすごく合っている気がします。ただ、そこにはもちろん基礎が必要なんですけれど」

小林モー子/Moko Kobayashi

作品を制作するにあたって、常に心がけていることはあるのだろうか?

「広告のお仕事などをいただいたときには、必ず自分のなかでひとつ、これまでやったことのない“挑戦”のようなものを入れることを心がけています。

これはパリにいた頃、お仕事をごいっしょさせていただいた画家の大月雄二郎さんに言われたことなんですが、お客さまは、依頼する側は、『きっと、こういうものが出来上がってくるんだろうな』と、なんとなく想像をして私に仕事をくださるわけじゃないですか。それに対して、『この人はこんなこともできるんだ!』という返しをしなければ、次はないよと。安定的に『はい、いつもの感じね』っていう仕事をしちゃダメだって言われたことがあって。その言葉が今でも心にズシンと響いていて……。

だから、相手が思ってもいない、もっといいものをつくるにはどうしたらいいか? っていうのは、なるべく考えるようにしています」

小林モー子/Moko Kobayashi

伝統を守りつつ、日々進化し、挑戦しつづける。
それは、自動車というものを初めて世に生み出してから時代に応じて進化を繰り返し、そして今、この「EQA」に象徴される電気自動車にまで到達したメルセデス・ベンツのアティテュードとも共鳴する。

最後に、今後の目標、夢はあるかと訊いてみた。

「これまでは、相撲の化粧まわしをつくってみたいってずっと言っていたんですが、それが一昨年、安美錦関からの依頼で実現しちゃったんですよ。ビーズでびっしりの化粧まわし(笑)。

あと、これもずっと思っているのが、点字です。目が不自由な方のための点字だとか、触れるオブジェだとか、そういうものをビーズでやったらどうなんだろう、ビーズでつくってみたいという思いは、ずっと持ちつづけています」

PROFILE

小林モー子/Môko Kobayashi

小林モー子/Moko Kobayashi

1977年生まれ、神奈川県茅ケ崎市出身。文化服装学院在学中にオートクチュール刺繍に魅せられ、服飾メーカー勤務を経て、2004年に渡仏。パリのオートクチュール刺繍アトリエ「ルサージュ」で学び、ディプロム取得。画家・大月雄二郎氏とのコラボレーション作品を制作するなど、パリで活動を続ける。2010年に帰国し、アトリエ「メゾン・デ・ペルル」を設立。刺繍アクセサリーの制作をはじめ、刺繍を使った広告や本の装丁、刺繍教室など、刺繍作家としてさまざまな分野で活動を続ける。現在、横須賀美術館で開催されている企画展「糸で描く物語 刺繍と、絵と、ファッションと。」に作品を出展中。会期は6月27日(金)まで。

ABOUT CAR

EQA 250

持続可能なクルマ社会を実現するために、メルセデス・ベンツが新たに立ち上げた電気自動車ブランド「Mercedes-EQ」。EQAは、メルセデスの100%電気自動車であるEQCに続く第2弾となる、小型電動SUV。排熱のための網目がないブラックパネルグリルやテールライトがシームレスに繋がった背面など、先進的なデザインを纏う。機能面では、電気自動車ならではの高い静粛性に加え、メルセデスの特長である高度な操縦安定性、品質などをさらに高いレベルで実現。ドライバーの安全運転を支援するサポートシステム、レーダーセーフティパッケージを標準装備する。

関連キーワード

Share on:

RECENT POST

Drive

Drive