吊り橋の緩やかな曲線を生かした、優美な光の世界に浸る
東京湾のシンボルであるレインボーブリッジは、1987年の着工から約6年の工事期間を経て1993年に開通した。正式名称を「東京港連絡橋」といい、橋梁として世界で初めてイルミネーションを3色に変化させたライトアップは、有名な照明デザイナー・石井幹子氏によるものだ。そんな虹の橋を遠巻きの背景にして、流線型のルーフラインが美しいE 300 Coupé Sports を眺めてみる。エメラルドグリーンの深い輝きが、湾岸の光を纏って夜景に溶け込んでいた。レインボーブリッジの圧倒的な存在感は遠くから見ても変わらない。その付近を時折通るモノレールが小さな鉄道模型に見えて、なんだか可愛らしい。

毎日、日没後にライトアップが始まり、白色に輝く主塔と時間によって切り替わるケーブルイルミネーションのコントラストが東京湾の夜を灯す。この日は、点灯後にピュアホワイトから温かみのある暖色系の光にゆっくりと移り変わっていった。その様子を、静寂に包まれたメルセデスの車内から眺める贅沢な時間は、日々の疲れから開放してくれる癒しのひとときだ。

レインボーブリッジの夜景の楽しみ方は、遠くから眺めるだけではない。芝浦南ふ頭公園周辺からは、真上に橋が望め、その圧倒的な構造物を間近に感じられる。ライトアップの色彩を浴びるように楽しめるのが、このスポットの最大の魅力だ。E 300 Coupé Sportsの車内からは、サンルーフを通してこの“見上げる夜景”が堪能できる。
橋上から見渡す刹那的なビル群夜景を横目にドライブ


ついに橋を渡る。話しかけるだけで対応してくれる対話型インフォテインメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)」に目的地を伝えると、ナビ上に映る実際の景色に矢印を表示させるARナビゲーションが正確に導いてくれる。夜景スポットを探し求めるドライバーにとって、これほど頼もしいクルマはない。そして、レインボーブリッジに差し掛かり目線に飛び込んできた景色は、まさに近未来SF映画の金字塔『ブレードランナー』のような、審美的な夜景。ビル群の窓ひとつひとつからこぼれる粒状の光と道路照明灯の淡い光が重なり、優しくボンネットを照らす。

車内のアンビエントライトのカラーは落ち着いていてクールなブルー。64色の中から選ぶことができるので、夜景の色に合わせて演出を変えてみるのも一興だ。幻想的な光を車内外から浴びて、Eクラス クーペ特有のスポーティな走りでレインボーブリッジを疾走する。じっくりと見惚れている間もなく、夜景の中を走り過ぎる──。だが、この刹那的な美しさを楽しむことができるのも、夜景ドライブの醍醐味のひとつなのかもしれない。


日本全国の夜景やイルミネーションを見て回り、自らプロデュースも行っている夜景評論家・丸々もとおさんはこう語る。「私は特に、真下から見上げるレインボーブリッジをひとりで見に行くのが好きです。目の前に広がる巨大な夜景にゆっくりと対峙することで、自然とリラックスできて頭の中を整理することができるんです。メルセデスで楽しむのなら、視野に制約がないオープンカーも相性が良いと思いますね。心理学では『視野の広がりは、心の広がりをもたらす』という説もありますから」
遠くから眺めても、近くから見上げても、さらには橋を渡っても、優美な夜景を堪能できるレインボーブリッジ。ぜひメルセデスと共に訪れてみてほしい。
ABOUT CAR
E 300 Coupé Sports
最大の特徴は、歴代のEクラス クーペの伝統を受け継ぐ流麗なルーフライン。ブロック状のLEDが連なるモダンなデザインのリアエンドや、ダイナミックかつシャープなフロントグリルを採用し、次世代のクーペフォルムを表現している。対話型インフォテインメントシステム「MBUX」の新機能であるAR ナビゲーションや新世代ステアリングホイールも標準搭載。
SUPERVISOR PROFILE
丸々もとお/Motoo Marumaru

夜景評論家、夜景プロデューサー、イルミネーションプロデューサー。一般社団法人夜景観光コンベンション・ビューロー代表理事。1965年生まれ、立教大学社会学部観光学科卒。夜景の美しさを景観学や色彩心理学などをベースに評論するなど、夜景の本質を浮き彫りにする独自の「夜景学」の構築に取り組んでいる。夜景演出については世界でただひとりギネス世界記録を3つ(世界最大の光の地上絵、世界最大の光の彫刻、世界最大の水面SDプロジェクションマッピング)を同時取得。夜景に関する著書は50冊以上。
SPOT INFORMATION

ADDRESS 東京都港区海岸3丁目周辺