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駐車の未来形

メルセデス・ベンツとボッシュが見せた、
駐車の未来形

words:Yusuke Osumi

メルセデス・ベンツはボッシュと共に、将来の効率的な駐車のあり方を提示する、新たなインフラを開発した。

トップブランドがタッグを組み、掲げた目標

2017年4月、世界最大規模の自動車部品サプライヤーであるボッシュとメルセデス・ベンツが、完全な自動運転の実現に向けて開発業務提携を結んだ。

完全な自動運転の普及による効果として挙げられるのは、交通状況の改善、安全性の向上。さらにはカーシェアリング市場が今よりも拡大し、一般化されることが予想され、運転免許を保持していない人でもクルマで移動することが可能になるかもしれない。ただ、これらは自動運転技術が特別なものであるうちは実現しない。多くのクルマが同等の機能をもち、社会のなかに取り入れられたときにこそ、大きな影響をもたらすと考えられる。そういった点においても、プレミアムカーと自動車のシステム/ハードウェア分野のトップブランドが協働することは、非常に意義深い出来事だと考えられる。

未来のクルマ社会の基礎となる、ドライバーレスパーキング

7月24日、一台のテストカーがお披露目された。その舞台となったのは、ドイツ・シュツットガルトにあるメルセデス・ベンツミュージアムの立体駐車場である。いうまでもなく、テストカーのキャビンには誰も座っておらず、スマートフォンからの指示に応じて、駐車スペースまでスムーズに進んでいく。メルセデス・ベンツで自動運転と安全技術の責任者を務めるマイケル・ハフナーは「多くの人の予想よりも早く、完全な自動運転に近づいていることがここで証明されています。メルセデス・ベンツミュージアムの立体駐車場における無人駐車のデモンストレーションは、テクノロジーの大きな飛躍を象徴的に示しています」と話す。また「立体駐車場での無人駐車実験と実用化は、未来のモビリティにとって重要なマイルストーンであり、ここで築かれるインフラは一般道での基礎となります。駐車場のインフラを最適化し、車両とのネットワークを構築していくことで、無人駐車を実現していくことになるでしょう」と、ボッシュのシャシーシステムコントロールユニットでディレクターを務めるゲルハルト・シュタイガーは語る。

2018年の早い段階で、メルセデス・ベンツミュージアムでは無人駐車システムを完全整備するという。利用方法はとてもシンプルだ。まず、駐車場のドロップオフエリアに車両を駐車し、スマートフォンアプリを操作する。空いている駐車スペースを割り当てると(人が行う操作はここまで)、クルマはそこまで自動的に進んでいく。駐車場内にはボッシュが開発したセンサーと通信ネットワークが設置されており、順路とその周辺を監視。メルセデス・ベンツはインフラと車両とのインターフェースをボッシュと共に定義し、センサー技術とソフトウェアの適合を担う。車両にはインフラからの情報が随時送信され、必要なときは停止する。先日、日本上陸を果たしたSクラスに搭載されている、リモートパーキングアシストの機能性をより拡張させたものが、本国では現実のものになっていくということだ。

駐車場が抱える問題はいくつかある。利用する際に空いているスペースを利用者自らがクルマを運転しながら探さなければならず、それによって無駄な時間、混雑が生まれたりする。さらに、とりわけ日本の駐車場は狭いつくりになっているため、接触事故も頻繁に起きている。ボッシュとメルセデス・ベンツの試みは、これらをすべて取り除いてくれるはずだ。未来のクルマ社会は、こういったソリューションの積み重ねによって形成されていくのである。

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