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【F1 2017 REPORT】第18戦メキシコGP

words:Takeshi Sato

ハミルトン、4度目のドライバーズチャンピオンに輝く!

前戦アメリカGPでメルセデスAMGペトロナスのコンストラクターズチャンピオンは決まった。はたして、ここメキシコシティでルイス・ハミルトンのドライバーズチャンピオンは決まるのか——。

10月27日(金)から29日(日)にかけて開催されたメキシコGPを前にしたドライバーズチャンピオンのランキングは、以下の通り。
トップがルイス・ハミルトン(メルセデスAMGペトロナス)で331ポイント、それを265ポイントのセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が追い、3位にはバルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)が244ポイントで続く。
ハミルトンのチャンピオン獲得とともに、ボッタスとの“年間ワン・ツーフィニッシュ”にも期待が集まる。

メキシコGPが開催されるエルマノス・ロドリゲス・サーキットは、メキシコの首都メキシコシティに位置する。この長いサーキット名は、メキシコの名レーシングドライバー、ペドロ・ロドリゲスとリカルド・ロドリゲスの兄弟に由来する。ペドロ・ロドリゲスは史上初めてF1で優勝したメキシコ人ドライバーであり、2017年現在で、彼に続くメキシコ人ウィナーはまだいない。

このサーキットは1990年代以降、しばらくF1GPから遠ざかっていたものの、ドイツ人設計者ヘルマン・ティルケによってリニューアルされ、2015年より再びF1が開催されている。

金曜日のフリー走行では、ハミルトンが派手なスピンを喫するも、表情は明るい。
「レース以外で、安定したペースで26周も走れたことは悪くない。たくさんの情報を得ることができて、たくさんのファンからの声援も受けた。悪くない一日だった」

一方のボッタスは最初のセッションでファステストラップを記録。しかし、次のセッションでは6位と後退してしまう。
「2番目のセッションに向けたセットアップの変更が間違っていた。そこで元に戻そうとしたんだけどうまくいかなかった。でも、全体的にはポジティブな一日だったと思う。予選が楽しみだね」

金曜日にまずまずの成果を収め、迎えた土曜日の予選で、ハミルトンは3位。もちろん満足いく成績ではないが、ハミルトンは落ち着いていた。おそらく、問題の原因をしっかりと把握していたからだろう。次のように述べ、決勝に気持ちを切り替えた。
「ここは滑りやすく、我々のマシンの問題点が強調される形になった。このコースではオーバーテイクが難しいので、スタートが勝負になるかもしれない。スタートから1コーナーまでは距離があるので、そこがポイントだろうね」

一方のボッタスは不運だった。徐々に調子を上げつつあった予選Q3、スローダウンした先行車両に引っかかる形となってしまったのだ。結果、予選は4位。納得はしていないが、決勝に向けてはポジティブな要素もある。
「ポールポジションも可能だと思っていたのに、そうならず落胆している。でも、いいタイムが安定して出ているので、スタートをうまく切ることができれば、面白いレースになるはずだ」

29日(日)の決勝は午後1時スタート。天候に恵まれ、気温は22度、路面温度も40度を超えるまでに上昇した。
ハミルトンとボッタスはスタートから1コーナーの進入がポイントだと語ったが、そのスタートではまさかのドラマが待ち構えていた。

ポールポジションのセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)は好スタート、しかし3位スタートのハミルトンも勝るとも劣らない好ダッシュを見せる。しかし、スタートしてからのストレートは長い。1コーナーには、ベッテル(フェラーリ)とハミルトン、そして2位スタートのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の3台が並ぶ激しいバトルとなった。
フェルスタッペン(レッドブル)がベッテル(フェラーリ)の前に出た後、ハミルトンもアウトからベッテル(フェラーリ)をオーバーテイクしたように見えた。しかし、ハミルトンは縁石に乗り上げ、コースに復帰したところでベッテルと接触、後輪がパンクしてしまう。ベッテルもフロントウィングにダメージを受けた。この時の状況を、ハミルトンはこう振り返る。

「1コーナーが勝負になるのは予想通り。後でビデオを確認するけれど、自分ではマージンをしっかりとったつもりだし、マシンのコントロールもうまくいっていた」

結果、ドライバーズチャンピオンを競うハミルトンとベッテル(フェラーリ)のふたりは、オープニングラップでピットインを強いられ、最後尾に沈む。
レースはフェルスタッペン(レッドブル)を先頭に、メルセデスAMGペトロナスのボッタスが続く展開となった。フェルスタッペン(レッドブル)はファストテストラップを記録するなど速さを見せたが、ボッタスも負けてはいない。追いつけそうで追いつけない距離を保ちながら、レースは進んでいく。

レース中盤になると、フェルスタッペン(レッドブル)がじわじわとボッタスとの差を広げ始めた。ボッタスも決して遅いわけではなく、3位を引き離し単独2位を走行する。
その頃、レース後方では別のドラマが起こっていた。ここで上位進出をしなければチャンピオンの望みが絶たれるベッテル(フェラーリ)が猛チャージを見せたのだ。最終的にベッテル(フェラーリ)は、最後方から4位まで順位を上げてフィニッシュ。しかし、この時点でハミルトンの年間チャンピオンが決まった。
最終的に、ボッタスが2位、ハミルトンは最後尾からの果敢な追い上げで9位でレースを終えた。チェッカーフラッグ後、ハミルトンはユニオンジャックを掲げながら、大観衆を前にドーナツターンで、イギリス人最多となる4度目の帝冠の喜びとファンへの感謝を表現した。

年間チャンピオンが決まったことに、ハミルトンは率直に胸の内を明かした。
「レース中は、チャンピオン争いの展開は想像もつかなかった。1台でも抜いて先頭集団に追いつくことだけで頭がいっぱいだった」
続けてハミルトンは、メルセデスAMGペトロナスのチーム全体へ謝意を表した。
「コンストラクターズタイトルを獲れたことは、今シーズンを通してスタッフ全員が一所懸命に働いたことの証明だ。そして、僕にチャンピオンを獲らせてくれたことについては、感謝の気持ちしかない」

2位で表彰台に上がったボッタスは、「ルイス(・ハミルトン)はチャンピオンにふさわしいドライバーで、心から祝福したい」と、チームメイトのチャンピオン獲得を祝った。続いて、自身のレースについては次のような見解を示した。
「スタート直後の1コーナーでは冷静な判断を下すことができたと思う。でも、その後は振るわなかった。マックス(・フェルスタッペン)に追いつくことは難しかった。そこは反省し、問題点を次に活かさなければならない」

これでコンストラクターズタイトルがメルセデスAMG、ドライバーズタイトルがハミルトンに決まった。次戦は、ぜひボッタスにご注目いただきたい。ドライバーズランキングを見ると、3位ボッタスが262ポイント、2位のベッテル(フェラーリ)が277ポイントと、充分に逆転可能なのだ。
F1GPも残り2戦。第19戦は、11月10日(金)に開幕するブラジルGPだ。

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