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【F1 2017 REPORT】第7戦カナダGP

words:Takeshi Sato

今シーズン初の1・2フィニッシュ!

「本当に素晴らしい週末だった」
これは、カナダGP後ルイス・ハミルトンが語った言葉である。そのコメントが表すように、彼とメルセデスAMG ペトロナスF1チームにとって、まさに記録にも記憶にも残るレースとなったのだ。

モナコからカナダ・モントリオールに舞台を移し、メルセデスAMG ペトロナスF1チームの反撃に期待がかかるF1第7戦カナダGP。ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは、五大湖をつなぐセントローレンス川の人工島に位置する。サーキット名の「ジル・ヴィルヌーヴ」は、地元ケベック州出身の伝説的F1ドライバーの名に由来するという。1周4.361km。コース自体は平坦で超高速コーナーも存在しないが、フル加速と急減速が連続することから、強力なエンジンパワーが求められる一方、ブレーキの温度のマネジメントが重要なサーキットでもある。また、路面も滑りやすいことから、より高度なドライビングスキルが求められるといわれている。

実は、このカナダGP、ハミルトンが大得意にしているコースである。2007年、初のポールポジションを獲得すると、決勝レースでもポール・トゥ・ウィンで自身初の優勝を飾った。そして、これまで実にカナダGPだけでも5勝を挙げ、さらに目下2連覇中(いずれもポール・トゥ・ウィン)でもあるのだ。また、今回、ポールポジションを獲得すれば、ハミルトンの憧れでもあり、伝説的ドライバー、アイルトン・セナの通算65度のポールポジションに並ぶという偉業もかかっていた。それゆえに、余計に期待がかかる注目の一戦だった。

6月10日(土)に行われた予選は好天に恵まれ、予選開始の段階で気温22度、路面温度は44度まで上昇した。この日、メルセデスAMGペトロナスF1チームのふたりのドライバーは午前に行われたフリー走行から好調を維持、午後1時に始まる予選に備えた。

ここでハミルトンは、昨年のポールポジションのタイムを1秒以上も縮める見事なタイムアタックに成功。なんとコースレコードも更新して、見事アイルトン・セナの記録に並ぶ、自身65度目となるポールポジションを獲得した。セッション後、その記録を称え、セナが使用したヘルメットを贈呈されたハミルトンは、このように語っている。「セナのヘルメットを贈呈されたとき、僕はただただ震えていたよ。多くの人にとってセナはお気に入りのドライバーだったと思う。それは僕も同じだ。ヘルメットを贈呈されることと彼の記録に並んだことは大変光栄なことだ」と。
一方バルテリ・ボッタスも「まず今日65回目のポールポジション獲得したルイスに、心からおめでとうと言いたい。セナに並ぶなんて素晴らしい偉業だ。僕も懸命にトライしたけれど、僕にとってはやっかいな日だった」と予選を振り返るが3位と健闘し、メルセデスAMGペトロナスF1チームは決勝に向けて上々の仕上がりを見せた。

決勝が行われた11日(日)も快晴に恵まれ、気温28度、路面温度は41度に達する。
スタートでは、ポールポジションのハミルトンがトップをそのままキープ。3位スタートのボッタスも好スタートを見せ、2位のセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)の前に出た。

テクニカルなレイアウトであるうえに滑りやすいカナダGPではしばしばセーフティカーが導入されるが、今回もセーフティカーが入るやや荒れた展開となった。
しかしハミルトンだけは周囲の混乱もどこ吹く風、トップを快走し、周回ごとに後続とのタイム差を広げていった。
また、ボッタスは序盤こそマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を攻めあぐねたが、フェルスタッペンの突然のストップで順位を2位に上げる。以降は安定した走りで順位をキープした。

レースはこのまま推移し、結果的に、ハミルトンは一度も首位の座を譲ることなく、ポール・トゥ・ウィンを決めた。これでハミルトンは、カナダGP3連覇、今シーズン3勝目。そして、ボッタスも2位と、昨年に続き2年連続の表彰台を飾った。苦しんだモナコGPを教訓に、チーム一丸となって改善に努め、このカナダGPに挑んだからこそ掴んだ勝利ではないだろうか。メルセデス・ベンツ・モータースポーツのマネージング・ディレクター、トト・ウォルフも、この結果に対してチームを絶賛した。メルセデスAMG ペトロナスF1チームにとって今シーズン初の1・2フィニッシュ! これ以上ない、最高の週末となった。

その結果、コンストラクターズ・ランキングではフェラーリを逆転。8ポイント差のトップとなると同時に、ドライバーズ・ランキングでもハミルトンが首位ベッテルとの差を12ポイント差に縮めた。この勝利を受け、ハミルトンは、「最高にハッピーだよ。完璧なチームワークだった。この勝利は、フェラーリに対する大きな一撃になったはずだ」と喜びを露わにした。

メルセデスAMGペトロナスF1チームはこのまま好調の波に乗れるのか。さらなる快進撃を期待したい。次回、第8戦アゼルバイジャンGPは、6月23日から25日にかけて開催される。

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