Story / Vol.7

フィルムに収める“人と異なる視点”

Amy Shore(エイミー・ショア)が撮る写真には、物語がある。

よく笑う26歳のAmy Shore(エイミー・ショア)は、オールドカーなどの車を撮影する若き写真家。彼女は被写体である車と同じように、その車の背景にいる人物にも焦点を当てる。例えばオーナー、ドライバー、技術者、メカニックなどがそうだ。

「車の写真を撮るとき、どうしたらその“人物”の写真を撮れるかを考えます。だからまず彼らに会って、その車に対する愛情や、その車と紡いだ物語を知りたいんです。最初は私のような小娘を信頼してくれなくても、少しずつ話し出してくれたら撮影開始。私が撮りたいのは、モノではなく、ドキュメンタリーだから」

エイミー・ショア

レスターシャーの彼女の自宅には、バイクにまたがり、一眼レフを首からかけた男性のセピア色になった写真が飾られている。それが彼女の父親だ。彼は彼女が車に興味を持つきっかけをつくり、最初にカメラを与えた人物でもある。

「父と外にいると、いつも面白いものを見せてくれました。光がガラスに反射する様子や、アングルによって変わる見え方の違いなど……私の仕事は、父から大きな影響を受けていると思います」

そして自然と写真を撮り始めた彼女だが、試行錯誤の連続だった。


 

「手始めにインターネット検索で、“車の撮影方法”と調べてみたんです。それで『OK、とりあえずやってみよう、なるようになるわ』と(笑)。いろいろ試しながら、フラッシュを使わない自分のスタイルを確立していきました」

彼女は撮影中、レンズを変える手間を省くため、首からかけた二つのカメラを使用する。そして会話しながら素早く移動できるよう、大きな機材は使わず常に軽装だ。時には別の車で並走しながら、そして時には助手席に座りながら、撮影は行われる。


 

「車は人が乗ることで、息を吹き込まれると思います。そして家族と海にバケーションに出かけたり、毎日の通勤に使ったりしながら、車内に人の温もりが残っていく。それが一番私を惹きつけるんです。だからたくさんのストーリーがあるヴィンテージカーを撮り続けるんでしょうね」

彼女は今日もにこやかに話しながら、車の背景にいる“人物”を写真に収める。

「私はこれからも学び続けたい。何かを変えたいなら、学んで、恐れを知って、エキサイトしなきゃ。たとえ自分の決めたゴールにたどり着いたとしても、それを続けることで、自分をどこに連れて行ってくれるのかを見たいんです」

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