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GLAで行く。躍動する街、ワルシャワ

translation: Masanori Yamada

1989年の民主化以降、着実に成長を続け、政治・経済において存在感を高めてきたポーランド。この国はいま、新しいクリエイティブを次々と生み出している。躍動するポーランドの首都・ワルシャワの旅の記録をお届けする。

流行の街、ヒップスター(高感度な人たち)の街、再びの繁栄に沸く街──。「社会主義国家時代の憂いを自ら払拭したポーランドの首都は、そうした表現がされるほどまでに変貌を遂げています」。活気に満ちた街についてそう教えてくれるのは、ヴィスワ川の流れるワルシャワで6年間暮らしているカシャ・カウサだ。ランデブーを楽しむためだけにクルマを所有する33歳の彼女は、ビジネスパーソン、アーティスト、クリエイターたちと仕事を通じて多くのコネクションを持っている。

GLAのボンネットに腰掛けるカシャ・カウサ

アクティブなSUVスタイルをまとったGLAの姿をアパートのバルコニーから見つけるやいなや、彼女は階段を足早に降りてきた。「赤いステッチが施されたブラックのレザーシートがとてもエレガント! 私はクルマの色使いや素材の組み合わせにとても興味があるの」。3歳の息子と暮らし、言語学の博士号をもち、映画や写真の代理店でエージェントとして活躍するカシャは、「ワオ!」と言ってGLAをまじまじと、楽しそうに見つめるのだった。

溢れ出るエネルギー

「ワルシャワの街を、まずはぐるりと周ってみましょう」。通り沿いに並ぶ店のシャッターが開き、人通りが徐々に増える午前中の大通りをGLAで走り出す。地区ごとに開発が進む様子に、この街の変化を肌で実感する。なかでも、キラキラと輝くガラス張りのファサードが印象的な超高層ビルは、変化の象徴といえる存在だ。

GLAの前を横切るカシャ・カウサ

「『ワルシャワ・スパイア』と名づけられたこのビルは、総工費2億5000万ユーロで2016年に完成しました。高さ220メートルからの眺めは、本当に素晴らしいのよ!」。ワルシャワ・スパイアは2017年、不動産プロフェッショナル国際マーケット会議(MIPIM)においてベストオフィス&ビジネス開発賞を受賞。ロンドンや中国の手強いライバルを破っての栄冠は、ポーランドが欧州中・東部のリーダー国であることを証明するものでもあった。

GLA

イギリスのウィリアム王子とキャサリン妃も、ワルシャワに拠点を置く新興企業のリーダーたちとこのビルで会っていたという。ワルシャワ・スパイアはまさに、“今のポーランド”を体現しているのだ。「ワルシャワ第2の規模のオフィス街から数キロ離れたここは、10万㎡超のオフィススペースを提供する新しいエリアとして発展しています」。たくさんの工事車両や建設現場に向かう人々が行き交う、成長の勢いを間近に感じる場所。カシャの言うとおり、38階からの眺めは本当に素晴らしい。

英語を流暢に使いこなす39歳のドイツ人、トーマス・ルドルフ

ワルシャワ・スパイアに入居する企業もまた、この街と同じく勢いと活気に満ちている。その中のひとつ、スタートアップアドバイス専門のコンサルティング会社では30人のスタッフが働いているが、そこはポーランドはもちろん、アメリカ、イギリス、フランスといった国々の人々が集う“多国籍企業”だ。英語を流暢に使いこなす39歳のドイツ人、トーマス・ルドルフは前述のウィリアム王子夫妻と面会した一人。ロンドンにもオフィスを置き、積極的なビジネスの拡大に取り組んでいる。大きな窓越しの風景を眺めながら、「エネルギーに満ちたワルシャワには、実感できる成長と繁栄があります」とカシャ。その言葉に誇張はない。

融合する新旧の魅力

続いて、現代的なショッピングモールや復元された歴史的建造物などが肩を寄せ合うように建ち並ぶ、新旧が入り交じるワルシャワの街を走り、30歳のアーティストのもとへと向かう。カシャの知人であるセザリ・ポニアトフスキーは、ローマでの展覧会の準備に追われていた。そして、リアシートを畳んだGLAは、大きなカンバスの作品をたやすく飲み込んでみせる。

リアシートを畳んだGLAに、大きなカンバスの作品を積み込む

「見た目だけでなく、クルマは実用性も大切。そうでなければ、素敵なパートナーにはなれないわ」。

GLA

混在する新旧の建物、それらが織りなす空間を行き交う世界中の人々。洗練と混沌が同居し、コスモポリタンな空気が充満する街を走りながら、カシャはカーナビゲーションの出来栄えにいたく感心している。「見やすい画面、簡単な操作。洗練された機能美とでも表現したらいいのかしら」。

新しいビジネス地区へと様変わりした旧市街地を抜け、GLAは街の中でも随一の高級エリアへと向かう。目的地はジャガ・ウパロが経営するヘアサロンだ。

ジャガ・ウパロが経営するヘアサロン

SNSで大勢のフォロワーを持つ人気スタイリストの顧客には、財界人、スポーツ選手、文化人などポーランドを代表する著名人が多く、なかには非常に有名なフランス人俳優も。黒を基調にリノベーションされた、元は織物工場だったというヘアサロンは、スピーカーから流れるチルアウトな音楽も相まって、端的に言って非常にモードな空間だ。この場所で17年のキャリアを積んできたジャガが指を差した先には、[ Born to create ]と書かれている。それこそが、彼女の人生のモットーだ。「とても“ワルシャワ人”らしいでしょ?」。カシャは少し得意気な顔をして笑ってみせた。

クシシュトフとモニカの出版社

最後に訪れたのは、クシシュトフとモニカの出版社。彼らが発行しているライフスタイルマガジンは、“eat・kiss・talk”という斬新なコンセプトに絡めた魅力的なコンテンツで、クリエイティビティに富む人々の共感を集めている。そしてカシャもまた、ワルシャワを訪れる旅行者に街の魅力や旅のヒントを誌面で発信しているのだった。

夜の帳が下りるとこの街は、もうひとつのエキサイティングな顔を覗かせてくる。昼間とは違う明るさに照らされた通りを走り、GLAは駐車場でドライブを終えた。取材クルーはカシャの案内で、躍動する街のナイトライフへ。

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