ゲストにハイパフォーマンスモデル「Mercedes-AMG GT」について感じたことを語っていただくこのコーナー。今回はSUPER GT GT300クラスで、Mercedes-AMG GTをベースにしたFIA GT3規定のレーシングカー「Mercedes-AMG GT3」を駆る平中選手に、市販モデル「Mercedes-AMG GT」の魅力についてお話を伺った。

「誰でも日常と非日常が楽しめる数少ないクルマ、それがMercedes-AMG GT」

「ラグジュアリーなイメージを持たれている方が多いのかもしれませんが、実際はいい意味で二面性をもったモデル」

レース、プライベートともにMercedes-AMG GTに乗る機会が多い平中選手。「いわゆるスーパーカーと違って、さらりと日常使いできるところが良いですよね。段差を気にせずリップを擦らないで済むし、なんといっても悪目立ちしない(笑)。そのあたりはさすがメルセデス」とその魅力について語ってくれた。

レーシングドライバーの平中克幸さんはMercedes-AMG GTのことをそう評する。ロングノーズ+ショートデッキという後輪駆動のスポーツカーらしい流麗なスタイルからは想像できないほどの、優れたドライビングダイナミクス性能を有しているという。
「Comfortモードを選択すれば、乗り心地も硬くありませんし、街中でも一般的な乗用車のように快適です。このクルマは車高が低すぎない点もいい。段差などもあまり気にすることなく普通に使えます。一方でサーキット走行時などにRACEモードを選べば、2000万円以下の同価格帯のスポーツカーの中でも群を抜く性能を発揮します」
トランスミッションやサスペンション、ステアリング等を統合制御し5つのモードを備える“AMGダイナミックセレクト”が、その二面性ならぬ懐の深さを与えている。

「コックピットから見える視界の広さや空間がもつ雰囲気は、レースカーも市販車も同じもの」

平中選手は国内の人気レース「SUPER GT GT300シリーズ」で、2013年よりMercedes-Benz SLS AMG GT3をドライブしてきた経歴をもつ。そして今シーズンからの相棒がMercedes-AMG GTをベースとした新型マシン、Mercedes-AMG GT3となった。撮影用に用意したゴールドイエロー(AMGソーラービーム)の車両の運転席に腰掛け、シートポジションを合わせながらそんなふうに話し始めた。
「GTの魅力はなんといってもバランスの良さです。ブレーキ性能もコーナリング性能もすべてにおいてまとまっている。今年8月末に開催予定の鈴鹿サーキットのようなテクニカルなコースが得意なので、いまからとても楽しみです。そしてその特長は市販車とも共通するもので、コーナーに進入する際のレスポンスの良さや安定した感じはすごく似ています。すでにレースカーには何百周も乗ってその挙動が体に染みこんでいますから、この市販車をドライブするたび、不思議と親近感が湧くんですよね(笑)」

撮影車両として用意したMercedes-AMG GT Sのコックピットに座り、その感触を確かめていた平中選手。電動チルトステアリングは一番下に合わせ、手前に引き出す。そしてシートの着座位置も最大に下げるとGT3レースカーと同じシートポジションになるという。低いアイポイントの着座姿勢が平中流だ。

「メルセデスのクルマですからコンフォート性能に優れるのはもちろんですが、ただ、このクルマは本当にスポーツ性能が高い。その部分の魅力を理解している人はまだ少ないかもしれません」

走行モードを切り替えるAMGダイナミックセレクトはComfort/Sport/Sport+に加え、個別のセッティングが可能なIndividualを用意。さらに撮影車両のGT Sにはサーキット走行用のRACEモードも備わる。日常と非日常を楽しめるこの機能が平中選手のお気に入り。もちろん、エグゾーストサウンドを切り替えるAMGパフォーマンスエグゾーストシステムは常にONだという。

平中選手はドライビングレッスンの講師を務めることも多く、さまざまなスポーツカーをドライブしてきた経験をもつ。サーキットでは自分が所有するクルマの本当の実力が知りたいというオーナーからの要望に応えタイムアタックを試みる機会も数多くある。
「先日、十勝サーキットでとあるV8の競合車と比較してみたら、Mercedes-AMG GTのほうが5秒も速いタイムが出た。これには驚きましたね。オーナーは僕より少し年上の比較的若い方なのですが、この結果を目の当たりにしてMercedes-AMG GTを購入されました。うらやましいなと(笑)」
平中選手は2児の父でもあり、プライベートでは家族と仕事での移動を両立するメルセデスのCLSに乗る。「本当は家族と仕事用それぞれにVクラスとMercedes-AMG GTの2台体制が理想なんですけど奥さんが・・・」と笑う。
「これまで日本車のレースカーにもたくさん乗ってきましたが、とかくベース車とレースカーが別物になりがちです。でもこのMercedes-AMG GTは座った瞬間からそういった非日常な雰囲気が味わえる。日常の運転という行為が楽しくなるクルマです。ドライブすることが好きな方にぜひオススメしたいですね」

※上記車両には仕様違いのホイールが装着されています。

Mercedes-AMG GT S

“Handcrafted by Racers.”をスローガンに、メルセデスAMGのスポーツシーンにおける頂点を担うモデル。トップグレードGT Sには、最高出力510馬力を誇る新開発4ℓ直噴V8ツインターボエンジンを搭載。トランスミッションには7速ATのAMGスピードシフトDCTを採用し、100km/hをわずか*3.8秒で一気に加速。その最高速度は*310km/hに達する世界屈指のパフォーマンスを手に入れた。さらに先進の安全運転支援システムのレーダーセーフティパッケージを標準装備することで、高い安全性と快適性を実現。価格は1650万~1930万円。 *欧州仕様参考値

レーシングドライバー 平中克幸

1981年10月4日北海道生まれ。14歳でカートデビュー。その後活躍のフィールドを拡げ、現在SUPER GT GT300クラスに11号車「GAINER TANAX AMG GT3」で参戦中。2014年チームチャンピオンを獲得し、昨年まで3シーズン使用したMercedes-Benz SLS AMG GT3から最新のMercedes-AMG GT3となり、シェイクダウンテストをいち早く行った。クレバーなレース運びで定評があり、今では日本一のメルセデス使いとも呼ばれている。