C-Classroom Report Vol.4 メルセデス・ベンツのいまを体現する、新型Cクラス

エクステリアデザインにおける変化の流れ

メルセデス・ベンツのデザインは最近、大きく変わりつつある。
エクステリアにおいては2代目となるCLSクラスが誕生して以降、サイドビューで印象的な上下2本のキャラクターラインが採用された。それは現行のBクラスやAクラス、CLAクラス等で用いられた他、フラッグシップSクラスでも展開され、現在の最新モデルであるCクラスでも当然その手法が用いられている。

メルセデス・ベンツのデザインを取りまとめるディレクターが、ゴードン・ワグナー氏になって以降、こうした変化が顕著になり、以前のデザインと比べると大きな違いがある。

これまでのメルセデス・ベンツでは考えられなかった官能的な表現、情緒的な表現が用いられるようになり、いわゆる質実剛健とは異なる印象を受けるようになった。生活のために突き詰められた道具というより、生活に豊かさやゆとり、彩りを与えてくれる道具…という側面が生まれてきたのだ。

そしてこれは同時に、より多くの人に「分かりやすい魅力」として伝わっている。事実、以前よりも遥かに、メルセデス・ベンツのデザインに対する印象の良さや声が多く聞こえるようになってきたからだ。

新たなインテリアの魅力

そうした流れの中で、特にインテリアにおいて一気に変化した感じがあるのがフラッグシップのSクラスである。
トップ・オブ・メルセデスであるこのモデルは先代でも当然、ラグジュアリーな表現が随所になされていた。しかし、それはどこか控え目であり、質実剛健とラグジュアリーという言葉の間で迷っている感じがあった。

しかし新型Sクラスでは、ラグジュアリーを堂々と掲げ、これまで長い時間をかけて積み上げてきた高級車作りの技術とノウハウを、見事に現代のモダンなデザインと融合することに成功したといえる。

ダッシュボードからドアまでを貫く有機的なラインのパネル。丁寧に作りこまれた滑らかなエアコンの吹き出し口やスイッチ。
キレイなステッチが施されたダッシュボードやトリム…それはまさに、新世代のラグジュアリーかくあるべし、という仕上がりを見せた。

また単に造形だけでなく、6色が選べるアンビエントライトや、車内に香りを漂わせるパフューム・アトマイザーなど、色や香りを用いる演出を盛り込んだことも新たな時代を感じさせるインテリアの考え方だといって良い。
こうしてSクラスは、ライバルに圧倒的な差をつけるインテリアを提示した。そしてこのインテリアがCクラスにも受け継がれた。

メルセデス・ベンツのCクラスとは

Cクラスはまず成り立ちそのものが新時代のメルセデス・ベンツだ。
実際にCクラスのご先祖様であるW201、190Eはこれまでにないサイズのメルセデス・ベンツとして登場した。さらにその後継として1993年に登場したCクラスW202も、それまで限られた人のためのブランドだったメルセデス・ベンツを、より多くの人へと提案した意欲作だった。

それだけに当初はシンプルな作りとされてきた。が、世の中の流れを敏感に察知し、少しずつ変化。そして先代のW204では、従来の手法と新たな世代の橋渡しともいえる“機能的なスポーティ”を表現したのだった。
そしてSクラスの後に登場した今回の新型Cクラス、W205はまさに新世代のメルセデス・ベンツのデザインを体現する1台となったわけだ。

ディテールを見てもそれが良く分かる。Sクラスゆずりのスイッチ類や、新たにパッドを浮かせたようなモニターデザイン、そしてタッチパッドを与えたことによるセンターコンソールの使いやすいレイアウト。そこにはメルセデス・ベンツとしての機能性の高さを踏まえた上での、ラグジュアリーな表現がなされていると言って良い。

またSクラスをならって、オプション装着車や上級グレードではこのクラスとしてはなかなかない、ステッチ付きのレザーで覆ったダッシュボードやドアトリムも実現した。加えてアンビエントライトやパフュームアトマイザーなどもSクラスから譲り受けた。

いまを知れる、新型Cクラス

新型Cクラスは、より多くの方に触れて乗ってもらうことでメルセデス・ベンツを感じてもらう重要な1台。今回、そんな1台において、こうして最新のデザイン表現がなされたというわけだ。
その意味では、現在の新型Cクラスというのは、「メルセデス・ベンツのいま」を知るための重要な1台ともいえるし、それはイコールで「自動車のいま」を知るための1台といえるのだ。

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